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○なんせんす・さむしんぐ○

美術や音楽の感想とか、動物中心のイラストのブログ。

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5月28日拍手お返事

三郎丸氏>
 お見舞いありがとう。ただで骨折れてるまろりーではありません。何とか本も読み終わり、満足に弾けない分、次なる本で基礎の基礎の音楽理論と奮闘中です。本当は和声というものが理解したいのだけど(今のところ、まろりーの耳にはメロディは聞こえても和声は聞こえないので)、はたして身に着くかどうか。
 かねて読むと宣言しているレンブラントと和紙は図書館取り寄せ中ですー。あんな展示があった後だから、他に誰か借りそうだと思ったけど(自分基準)、案外すんなり借りれた。
 あと一週間ほどで、ギブスは取れ始めるらしいです。最近は、まだ完全に骨がくっついていないながらも、毎日通院しまして、固まった腕や手首の筋をなるべく柔らかくしてます。

 さて、ついでに今日の叫び。
http://www.googleartproject.com/
 グーグルのアートプロジェクトだって。
 ・・・・・・・・・これはやばいだろう・・・!!
 鳥肌立った。感動で泣ける。
 とりあえず、フリック・コレクションを覗いてみた。これ、実際に訪れた時、それを目当てにしてたフラゴナールの間が閉まっていたのですよ・・・!間取りは大体覚えてるので操作に慣れたら迷わない(笑)しかし、ブーシェの小さな科学者連作の間は見られなかった。でも窓の向こうに眺めるしか許されていなかった中庭まで中が見れた。まろりーの訪れた時と、細かな絵の配置が変わっているようだ。あああ、また行ったら違う絵がみれるのだろうな。
 ヴェルサイユとか、天井画も見れる♪あと、直行してしまったのが、メトロポリタンの楽器室。メトロポリタンもあまりに広くて、全部の部屋を歩いた訳ではなかったけど、楽器室がどこにあるか結構覚えているなー。
 しかし、行ったことのない美術館は迷いますね。この調子で、ヴェルサイユの庭園とパリのカルナヴァレとロンドンのウォーレスコレクションを是非・・・!というか、お庭シリーズとかあるといいなー、とか。

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5月20日拍手お返事!

ぴっころ様
お初にお目に掛かります。ご訪問&コメントありがとうございます!!
はるばるこんなネットの端っこまでお越し下さり嬉しいコメント、感謝甚大です。
レンブラント展、地味ではありますが、食べごたえのある味わい深い展示でした。もちろん、花形油絵作品も見応えありました。とくに、図版で見て大好きな小品、アトリエのレンブラントが個人的に嬉しかったです。
こう、和紙は自ずから光を放っているかに見えたので、窓が描かれた室内の版画などは、本当に窓からの光かと思うくらいでした。
そんな、不思議な臨場感も気に入って、レンブラントは和紙に印刷したのかも…とか勝手に想像したりしました。
そして、レンブラント展では展示の軸がぶれるから触れられていなかったけど、和紙に刷ろうなんて思ったのはレンブラントが最初だったのでしょうか、他の画家も和紙に刷ったのでしょうか、展示を見てしばらくしても気になりだすくらい、・・・なんというか懐の深い展示です。

美術館の覚書の合間に、しょぼしょぼイラストを描いておりますが、それまで見ていただけるなんて、嬉しい限りです><
触りたくなります、とのコメント、やっぱりもふもふ感は大切です。こう、童話やらイラストやらで動物が立って歩くだけで結構大喜びします(笑)
歴史っぽい衣装、英語ではコスチュームというのですが、大好きなんです。なんといっても18世紀のスーツ(モーツァルトみたいなの)は格好いい!…「コスプレ」は「歴史衣装劇」のことだと主張します(笑)

チェンバロに興味おありですか♪・・・ひょっとしてぴっころ様はフルーティスト様でしょうか。・・・単にお名前からの推測ですが・・・。
チェンバロそのものに触ったのは大人になってからです。ただ一応ピアノを小学生のときからのんびりやっていて、自由に曲が選べるようになってからは、バロックな曲ばっかり弾いていましたし、その頃からピアノよりチェンバロの方が私にとっては普通の楽器です。家では電子ピアノで練習していて、すっかり本物のピアノも弾けなくなりました・・・。というより、弾きたいピアノの曲がありません。
音色は、気になりましたらぜひCDで聞いてみて下さい。出来れば、複製チェンバロより作られた当時のオリジナル楽器で・・・。図書館にごろごろしているので、お金はかかりませんよ!(笑)一台一台で違うのはもちろんのこと、一台のチェンバロで多彩な音が出ます。

応援、感謝です!こうやって、定期的に美術関連の記事を書かないと、もともと大したことのない目が鈍くなりそうで。何か、感覚をこうやって研いでおきたいのです。最近、もう終わってしまいましたが、すべりこみでフェルメール展行ったので、簡単にその記事が書けたらな、と思って居ります^^
腕の方は多少不便だけど、何とか平気です。とりあえず、片手だけでがしがし弾いております☆どうせ左右別々に練習したりするのだから、今だけ片手でもいいじゃない!という(笑)
本もなんとか、電車内では読めませんが、順調に「ゲーテ全集8」を読んでます。これ読み切ったら「レンブラントと和紙」読みます!
片腕は無くとも、芸術は無ければ。

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ちょっとした惨事。

 利き腕の骨を折りました。まあ、関節の先にひびが入ったくらい。腕を三角布で吊って典型的な怪我人の体です。
 全治およそ一ヶ月&ちょっとしたリハビリが必要だって。
 しばらくは、凝った絵を描いたり、鍵盤を弾いたりは出来なさそう。…読書強化月間かな。しかし片腕使えないので、本を構えるのも大変だなー。
 せいぜい、逆の手が器用になって戻ってきます。

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光と闇とレンブラント、光の探求、闇の誘惑展

 上野まで、かの白と黒の例の物を見に行きました!
 そう、皆様ご存じの。もちろんレンブラントの版画です。

 以下、レンブラント展の感想ですー。
 超よかった。ぞくぞくするくらい楽しかった。さすがは西洋美術館、地味ながらクオリティが違います。これは、一見の価値ありです。

 レンブラントは史上最高の明暗表現の画家であります。その多彩な明暗表現の粋を、特に色彩に頼らない明暗表現が命の版画作品において、見てみよう、みたいな展示。
 つまりは、版画が主な展示物。さりげなく素晴らしい油彩画を混ぜつつも、あくあで主役は版画。
 特に、今回の主役は、和紙に刷られた版画だったと思います。そう、和紙。和紙のようなものではなく、日本製の紙という意味の和紙。
 何年か前から、「レンブラントと和紙」という著書があり、ずっと読もう読もうと思っていたけど、今度こそ本当に読もうと思う。読まずにいられない! 読んで勉強してから展示を見に行けばよかったと激しく後悔しました。
 それくらい、和紙刷りのレンブラントの版画の出来は驚異的でした。以前、確かに和紙に刷られたレンブラント版画というものは、見たことがある。けれども、その時は、和紙というものの表現力に気づくことが出来ませんでした。あまりに普通に適当に埋没して飾られていたから。まろりーの目も大分節穴でしたが。

 版画制作も主なレパートリーであったレンブラント。一点ものの油彩と違って同じ画像が得られる版画ではありますが、作品によっては版に何回も手を加え、刷る紙を変え、インクを乗せる量を変え…色々と表現を試しました。
 今展示は、同じ作品でも違う刷りを並べて展示し、その表現の違いをとくとご覧あれ、という感じ。

 さて、和紙の問題。和紙という素材そのものについて、まろりーはちょっと詳しくないのだけれど。だから「レンブラントと和紙」読んでおけばよかった・・・。かねてから、水に強いので、水に紙を浸してから刷る銅板画によい、というくらいは聞いたことがある。
 それだけでなく、レンブラント時代のオランダならびにヨーロッパにとって、遥かなる東の国の紙は強烈なエキゾチズムだった事でしょう。なにしろ、耶蘇会通信誌によると(多分?資料はあいまい…)、その島には小人さんが暮らしていて、王様は純金のお城に住んでいるけど、民衆は木と紙で出来たおもちゃのおうちに住んでいて、謎の太った半裸の像を崇めているけど、とても器用で工芸品は天下一品といいます。うわーこの素敵なメルヘン国一度行ってみたい(笑)
 しかし、展示を見ると、そんな強度だのエキゾチズムだの舶来品のレア感・高級感だの、それだけではなかった事が分かります。(確かにそれも大いにあったでしょうけど…)
 刷りの効果が、普段見慣れた普通の西洋の紙に刷るのと全然違う。
 多分、より沢山のインクが紙の上に乗っている。より盛り上がっているというのでしょうか。その為、インクと鑑賞者の距離がほんのわずかばかり近くなって、まるで線が浮き上がっているかに見える程。
 紙自体は、西洋紙の方がはるかに白いので、白と黒とのコントラストは西洋紙の方が高いのだけど、インクが多く乗っているからか、光をよく吸収して、黒が際立ちます。
 そして、朱鷺色めいた和紙の色。色というのでしょうか、何しろ、紙自体が光を放っているかのような微妙な光沢。見る角度によって表情を変えます。
 高級なだけの価値はあるってものです。ショッキングな程、和紙の性能が素晴らしかった。

 レンブラントみたいなセコそうな人は、人気画家レンブラントの絵が沢山それなりの値段で製造できて、一度彫った原版にちょっと手を加えるだけで、手軽に新しい絵が出来上がるからって改訂版沢山刷って、インクの乗りを変えたり、オートミール紙という光沢のない茶色がかった紙に変えたり、紙より高い羊皮紙や、東洋舶来の紙に刷って付加価値を高め価格を釣り上げたり、お金持ちで熱心なコレクターにそのすべての版を買わせて荒稼ぎをしていたに違いありませんが、それだけではなかった。やはり、版画表現の可能性を追求していたのでしょう。実利を兼ねて(笑)
 どうも、出来たてでよい版が得られる最初に高級な紙で刷り、コレクター向き豪華限定版を作って、版が多少すり減ってきたら普通の紙に刷って、廉価普及版を作る、ということをやっていたようです。うーん、稼ぐ気満々。

 以下、印象に残った絵の一部。

 実は、芸術的な版画表現を追求するあまりに、そういった商売にならない?版画を制作していた人も中にはいたらしい。
 セーヘルスというこの時代の版画家は殆ど伝説的。版画なのに非常にエキセントリックな一点ものとも言える作品を作っていたそうな。
kokematu.jpg Seghers.jpg
左;ヘラクレス・セーヘルス<苔むした松>、右;セーヘルス<イタリア風景>
 凝りに凝ったセーヘルスの版画は希少価値が高く、故に高価。
 そんなセーヘルスの原版を手に入れて、改訂アレンジして刷ってしまったレンブラント。
hercules-seghers.jpgegpt.jpg
左;セーヘルス<トビアスと天使>、右;レンブラント<エジプト逃避>
 ちょっとセーヘルスは綺麗な図版を手に入れられなかったけど…。主題変わっているし(笑)しかし並べて比べてみると、レンブラントの方が、エキセントリックなえぐみが弱められて見目いいね。人物はさすがにレンブラントの方がはるかに上手…!いえ、見事なコラボレーション。
 ともあれ、そんな離れ業コラボも出来ちゃう銅板画。しかも希少なセーヘルスに名手レンブラント、しかも、展示されていたのは和紙に刷ってあった。
 余裕で油絵買えるくらい高そう。

 asse.jpgレンブラント<画家アセレインの肖像>
 風景画家、アセレインさんの肖像。
 なんともいい雰囲気の普通のイタリア風景ならびにローマの廃墟を描くヤン・アセレインさん。
asselyn.jpg Asselijn.jpg
左;アセレイン<川のあるイタリア風景>、右;アセレイン<ラバのいるローマの水道橋の廃墟>
 ・・・実はこれらの絵の正式名称知らないや(笑)まあ、特に画家が名付けたようなタイトルは無いのだけど。
 レンブラントの版画を見るに、アセレインさん、とってもいい人そうだ。なんかこう、人の良さが顔にも絵にもにじみ出ているよね。きっと。皆に好かれるいい絵を描くぞーみたいな。
 そして、このレンブラントによるアセレインの肖像版画。第三段階まであって、上に掲げたのは第1段。…2段だったかも・・・。
 アセレインさんの後ろに描きかけの風景画のかかったイーゼルが描きこんで、この人が風景画家であることが分かります。
 ところが、隣に飾ってあった第3段。このイーゼルは見事に消され、背景は真っ白にされてしまいました。となると、この絵は画家の肖像じゃなくて、ただの帽子を被って机に向かう男になってしまう。画家という職業を示さないで、ただのおっちゃんとしてのアセレイン(笑)つまりは、人物そのものが強調されているのだと思います。

 さて…色々書いていたらもう夜遅くになってしまいました。今日はこれで筆を置き、(今日書きたいことは書いてしまったので)寝ることとします。

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読書日記と5月3日拍手お返事

 最近の読書は自分でなかなかのチョイスだと思う。
・「オシァン」。18世紀末に大流行し、その後のロマン主義者の心象風景に多大なる影響を及ぼした、古代ケルトの歌。
 ほぼ毎ページに「亡霊」という単語が出てくる陰鬱さ。ヒースの茂る荒涼とした原野、荒々しく吹きつける山風、激しく泡立つ灰色の海、厚く垂れこめる叢雲に走る稲光、雷に焼かれて丘に立つ焦げた樫の木、病んだ月光と亡霊の放つ仄かな光。そういった世界観の中で、老いて視力も衰え剣の取れなくなった首領オシァンが、亡き息子オスカルの許婚マルヴィーナに昔を偲んで語った、という設定。愛する人を追って戦場にこっそり武装してついていってしまう美女あり、「勇士たちのぶつかり合う激戦の轟きは、嵐に現れる一千の亡霊の絶叫のよう」という時々かなりいっちゃった比喩も魅力。比喩の方が分かりにくいし! 面白いけど3ページで眠くなるのでなかなか読み切れない。
・「ライネケ・フックス」。ゲーテ著。良い政治をしているつもりで実は身勝手な王様ライオン支配のもと、さかしい悪党ライネケキツネがのさばり、善良な者や弱者がどんどん貶められる動物物語。ゲーテがフランス革命あたりの不安定な政治情勢のもと、上手く世渡りする悪党がのさばる当世の宮廷にあてこすって翻訳・翻案したという中世のイソップ風のお話。中世ものより言葉が明瞭・整っていて面白い。「悪い奴は不当に成功し、悪い奴はいなくならない。」という、夢のイタリア旅行から現実に戻ってしまったがっかりゲーテのメルヘン逃避行(違)本当、ゲーテとは気が合うよ。
・「香水―ある人殺しの物語―」。未読。舞台は18世紀半ばを過ぎた頃、ようやく今のようなフラワーベースの香水が使われ始めた時代。天才調香師が自ら殺してしまった恋人の面影を求めて、美女の「香り」を採集し究極の香水を作る――。という話かと思う。以前、「パフューム」の名で映画化されたものの原作。

 あああ、読みたいもの適当にあさったら、結局全部18世紀末で揃ってしまった。18世紀末ってさ、こんな時代だから、「ヴィジェ・ルブラン展」だけじゃ物足りないよな(笑)

マコト様>
 返信ご不要とのことですが、勝手にお返事しますー(笑)
 でも、フランス語はさすがに英語より使い難いので、最終手段です。英語で駄目ならひょっとして?みたいな…。
 大きな図版のデジタル取り込みは、三脚を使って真上からデジカメ撮影推奨です。大体の美術図版はてかてかした紙なので、光の反射を写しこまないよう自然光で撮るといいです。あと、本の歪みを最小限にするため、透明ガラスでおさえたり、図版のない方のページを直角に立てたりとか。
 ただ、古い印刷はやっぱり不満ですよねー。近年の印刷技術の向上は本当素晴らしいです(笑)美術の本は高いしでかいし重いし、立派なのはそんなに簡単に買えないですよ。
 色のくすみくらいなら、本物がそんな色味かどうかは置いておいて、やはりデジタル編集で彩度アップなんていうクリエイティヴ(笑)なことも。
 実は、私も普通の「歴史」はちょっと苦手だったりします。もうちょっとまじめに「ベルばら」読んでおけばよかったと思いましたよ(そこか)
 例えば、地方に貧乏貴族がいる一方で、ヴェルサイユに勤務する都会派?の貴族もいて、ヴェルサイユの建築部みたいな部署なんか、文献では結構忙しそうでした。どんどん老朽化するヴェルサイユ宮殿の限られた予算内での補修、ヴェルサイユに住む他貴族(王様から部屋が与えられるので、自分勝手にリフォーム出来ない)の要望への身分に配慮した対応、無断リフォームへの対応、迷惑な隣人を何とかしてくれなどという文句、そもそも政治関係なんかを考慮してのヴェルサイユの部屋割の管理などなど、部長は大活躍&高給取りな一方で、かなり煩雑な仕事っぽかったです。しかも今みたいにパソコンのない時代…。
 やっぱり、優雅にお金持ちに暮らす為には、おべっかや媚びへつらい、社交なんかそれなりの努力は重要だったみたいです。優雅だけど人間的でない、というのが王様近くの貴族の暮らし、という印象です。

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なんせんす・さむしんぐ

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