忍者ブログ

○なんせんす・さむしんぐ○

美術や音楽の感想とか、動物中心のイラストのブログ。

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

ヴィジェ・ルブラン展感想

 三菱一号館に、ヴィジェ・ルブラン展行ってきました。
 「マリー・アントワネットの画家、ヴィジェ・ルブラン、華麗なる宮廷を描いた女性画家たち」とか、そんなタイトルで、当時は画家という職業は基本的に男性のもの、という考えがあった中で活躍した女性の画家たちに光を当てる展示です。
 感想は、期待以上でした。しかし、実は期待値そのものが割合に低かったので。18世紀ものでしかも女性画家ではあまり良い作品が集まらないのではと。
 当時は男性画家と女性画家には大きな差別が当たり前にある時代。例えば閨秀画家たちは、歴史を描く大作や裸体を描く神話画は女性には相応しくないといった大方の先入観と対峙せざるを得ませんでした。そして、そのテーマは当時の画家の仕事の中で最も格が高いとされるものでした。
 だからそのような価値観の中では、女性画家は評価されにくく、男性ほどに美術教育も受けられない(女性はヌードデッサンとかしちゃだめ)という時代だったのです。

 さて、展示に移るとしましょう。まず、気になったのが多くの絵に制作年代が書かれていないこと。人物の着ている服や絵の描き方から、丁寧に調べて頑張れば、ある程度だいたいは予想出来そうなので、そこがちょっともどかしい。←自分で判断するのが面倒という。10年単位で流行が移り変わってゆく時代、ざっくり18世紀絵画では括れません。
 まあ、そういう視点の展示でもなかったのだけど。
 羅列型というのでしょうか、だいたい時間を追って、こんな女性画家がいる、こんな女性画家もいた、で、一番有名で注目なのがヴィジェ・ルブランですよという各人の紹介みたいな展示でした。各人の繋がりとか直接・間接の影響関係とかは感じられなくて、単調です。美術史の「流れ」はそんなに分からなく、点を点々と見ていく感じ。
 その絵の多くが、王侯貴神たちの肖像で、革命前後のフランス歴史好き(それも歴史上の人物に萌えるタイプ)には、より一層面白いかも。
 革命後の王制復古期に王様になったシャルル10世の小さな頃のパステルによる肖像画とか、マリー・アントワネット寵愛のポリニャック夫人とか、ルイ16世の妹のヴィクトワール夫人とか。
 このマダム・ヴィクトワールの肖像、本展には2枚来ていたのですが、若い頃にコステルが描いたのと、後にイタリアはローマに亡命した頃にヴィジェ・ルブランが描いた肖像と。
natie.jpgジャン・マルク・ナティエ<マダム・ヴィクトワールの肖像>
 コステルのマダム・ヴィクトワールが見つからなかったので、ナティエので。…ナティエの肖像って皆ナティエっぽい顔で描くので、正直似ているかどうかは分からない(笑)でも、下の顔と似てますね、一応。
vigeevictoire.jpg
エリザベート・ヴィジェ・ルブラン<マダム・ヴィクトワールの肖像>
 おばさん太りしていてショックだった(笑)でも亡命先でも元気そうだ。
 マダム・ヴィクトワールといえば、まろりーにとってはアルマン・ルイ=クープランのクラヴサン曲集第一曲目〈ラ・ヴィクトワール(ヴィクトワール夫人の肖像)〉で親しい人。
 革命時は、真っ先にイタリアへ亡命して、その後二度とフランスへは戻らなかった。
 ヴィジェ・ルブランも革命時は上手く亡命しましたが、中にはギロチン刑にされてしまった女性画家も紹介されていました。

 18世紀以前のフランスというのは、画家の仕事相手は教会や貴族など権力者が主でした。そういう連中と画家を結びつけるのが、確かな技術を持たないと入れない美術アカデミーという画家組織で、女性は女性だからという理由で男性と平等な条件では入れなかったりします。18世紀になってアカデミーを通さない自由な絵画市場が発達し始めましたが、依然として権力者達は大きな顧客でもありました。
 そんな権力者を否定する革命派にとって、権力者にへつらい彼らの個人的な楽しみの為に軽薄な仕事をする芸術家も同罪という訳です。しかもお支払は民衆から吸い上げた税金だったりして。
 この展示で、ヴィジェ・ルブランとことん凄いなと思ったのは、それでもなお王党派を貫いたらしいこと。この時代、王党派というのはまさに命懸けです。よくぞ死ぬまで首が胴体に繋がっていたなと感心しきりです。多くのアカデミー会員は、革命派に転身する中で、やはり期を見るに敏、只者ではなかったのかも。
 貴族や徴税請負人などにも顧客を持つ「ロココ絵画の巨匠」、フラゴナールは、本来、意味も筆致も軽快な絵が得意でしたが、
PlayingWithaDog.jpg
ジャン・オノレ・フラゴナール<犬と遊ぶ少女>…アカデミーを通さない個人顧客向け。
 革命時には宝飾品など財産を政府に差出して難を逃れます。以後は故郷に引っ込んだりルーヴル美術館の学芸員をひっそりしています。
 The-ProgressOfLove.jpg b07de8fb.jpeg
左;フラゴナール<愛の過程・逢引き>、右;<愛の過程・棄てられて(物思い)>
 ↑ギロチン刑にされたデュバリー夫人の邸宅の為に描いた巨大パネル。フラゴの最高傑作のひとつだけど、デュバリー夫人は気に入らず受け取り拒否。傷心のフラゴナールは後で右の<棄てられて>を描き足したのだとか。デュバリー夫人邸にきちんと納められていたら、現代に残らなかったかも知れない。そしてフラゴナールも捕まったかも(笑)因みに、彼の息子は「革命画家」として活躍したので、こんな素敵な絵ばっかり描いていた父フラゴとは、多少折り合いが悪かった模様。
 貴族の庭園デザインや牧歌的な装飾絵画、廃墟や建築画のスペシャリスト、宴会大好き陽気なユベール・ロベールは、デュ・バリー夫人などの邸宅の為の仕事をしたかどで投獄。刑は免れますが、その後は得意の「共和制」ローマの絵を描くなど革命画家として活躍。
f145dbd3.jpeg basutiyu.jpg
左;プチトリアノンの庭のモデルになった空想の田園風の素描→右;解体されるバスティーユ監獄
 この転身ぷりはちょっと可哀そうになってきます…。
 マリー・アントワネットのクラヴサン教師、バルバトルは退廃味のする曲を書いていたのに、革命後はラ・マルセイエーズをクラヴサン独奏用に編曲、革命に協力的な市民っぷりをアピールします。クラヴサンによるラ・マルセイエーズの高揚したリズムや力強い単純さの痛々しいこと(笑)楽譜には、「シトワイヤン(市民)、バルバトル」と署名してある。因みに、高価で貴族の持ち物とイメージの強かったクラヴサンそのものが、革命時代に逆怨みされて破壊の対象となった程なので、バルバトルの肩身の狭さ&凋落ぶりがうかがえるかと思います。
  そんな堅実な道もあったのに、亡命して王党派を公言。マリー・アントワネットを筆頭にかつての親しい人達が次々と処刑される中で、結局パリに帰れたのは12年後とのこと。ヴィジェ・ルブラン、フォルクレ並みにドラマチックな人生で、映画にしたら面白そう。断片的に彼女の回想録を読むと、ちょっと笑えるエピソードが交えてあったりしてなかなか面白いようだし、誰か日本語に全訳して出版してくれないかな。
 ただ、自画像で非常に若く美人に自分を描くあたり、多少(いや、かなり)盛ってそうな気もする(笑)
vigeeportrait.jpg vigeeport.jpg
左;<1791年の自画像>、右;<1800年の自画像>
 それぞれ35歳と45歳くらい。若っ。嘘だろ、10歳以上若くないか、これ…。
 まあ、いい具合に美人に肖像描きますよ!の自己顕示なのかもしれません。あとは、今現在の自分ではなく過去の自分とか?下図みたいに。
 izaberadesute.jpgティツィアーノ<イザベラ・デステの肖像>
イザベラ・デステが60歳くらいに描かせた肖像画。

 でも色々とあったけど、やっぱり、ヴィジェ・ルブランの肖像はなかなか見てて面白い。いえ、実は十把一絡げ的な絵ばっかりで、個々はそんなに詳しく覚えていなかったりしますが、彼女のは印象に結構残っている。

 ポリニャック夫人の肖像。明らかにルーベンスの絵のぱくりです。ヴィジェ・ルブランは自分の肖像画もルーベンス風に描いています。
polignac.jpgTheStrawHat.jpg30907039.jpeg
左;ヴィジェ・ルブラン<ポリニャック夫人の肖像(1782年制作)>
中央;ペーテル・パウル・ルーベンス<麦わら帽子(シュザンヌ・ルンデン?の肖像)>
右;ヴィジェ・ルブラン<自画像(1782年以降制作)>・・・27歳くらい…年相応か?やや若い?(笑)
 ルーベンスの<麦わら帽子>は、実際には、黒のフェルト帽ですが、18世紀には麦わら帽子だと思われていました。ヴィジェ・ルブランがこの絵に大きなインスピレーションを得たことは、彼女の回想録に書いてあるそうです。
 そうなると気になってくるのが、この2枚の他にも青空ルーベンス風に肖像を描いたのか。他にも同じに描いたものがあったのでしょうか。例えば、一枚ルーベンス風に描いたら人気があったので、何枚も描いたとか。
 推定の制作年を見ると、自画像とポリニャック夫人像は、ほぼ同時期に描かれたのでしょうか?
 それにしても、そっくり。「ギリシャ風」の服も背景も髪型もショールの掛け方も麦わら帽子も。意図的なのは間違いないにしても、これが皆で同じ服を着る流行の力なのか、個々人の友情の力(仲良しなのでおそろいに)なのか。そもそも、ポリニャック夫人とヴィジェ・ルブランって仲良しなの?
 それにしたって、仮にも公爵夫人と一介の画家。公爵の方がゴージャスでお金のかかった服を着ていてもよさそうなものなのに、この時代、服で身分を誇示しようとすることはもう流行遅れなのでしょうか。以前までは、服というのは、機能というより、見た目で権力が分かることが大事だったりするのです。平民と一緒なんてプライドが許さない。まあ、この肖像画はそういう権威を描く必要のある「公の絵」ではないし。そこまで沢山の肖像画を意識的に分類しながら見ていないから、確かなことは言えないけど、こういう「気取りながらも、ごてごて飾らない自然にくつろいだ感じ」は、やはり当時の価値観、流行りなんだろうと思う。
 あーーー色々気になる。謎が謎を呼び、答えは手元にない。誰か教えて。この辺だけ展覧会カタログ読んでくればよかった!(←買えよ)

 さて、一番見たかったのは、ラゴナールの風俗画。正直、ヴィジェ・ルブランというよりこれを見に行くつもりでした。
 fragonar.jpg
フラゴナールとマルグリット・ジェラール共作<奪われた接吻>
 なぜ女性画家展に出品されているかといえば、マルグリット・ジェラールという彼の姪っ子との共作だから。
 思った以上に小さな絵。二人がかりでこの大きさは割に合わなくないか?(笑)
 フラゴナールの奔放だった筆は、時代の好みに合わせてジェラールの得意とした滑らかな処理にしてある。その割に、ちょっと顔がぼやけた感じに見えて、多少の違和感。
 薄いショールのストライプも新しい好みの時代へ移行しようとする時期の流行りもの。でも向こうにいる人たちに隠れての恋はまだまだ軽い主題が好きなロココ調。
 でも結構、手堅い絵だと思う。丁寧な塗りと、堅牢で隙のない構図。まろりーの好みや規模だけの問題ではないと思うのだけど、上記のデュバリー夫人の大きな連作など往時のフラゴナールに比べたら、絵としてちょっとつまらなくなったと思うの。

 一番感動したのは、ルイ15世の妃、マリー・レクザンスカの作った、東洋陶磁器の間のための装飾パネル。陶磁器のための部屋なので、中国風に描いてある。宮廷画家たちの協力を得ながら、レクザンスカ自身も筆を入れたというこの中国風の絵が、結構本格的で驚いた。
 まろりーのこの時代の「中国風(シノワズリ)」のイメージは以下。
fete-chinoise.jpgフランソワ・ブーシェ<中国の宴>
 中国完全になめてますね。
 ところが、レクザンスカの中国風は、人物は多少洋風の顔立ちですが、建物などに奥行き感はあるものの、西洋でいうなら中世みたく「箱」みたいで、数学的でリアルな遠近法を用いない・黒い輪郭線に一色をべた塗りする、という、東洋人が見ても東洋風。きっと何か確かな具体的な本物の中国の手本となる絵を持っていて、それをきちんと理解したうえで、自分たちの装飾用に写しています。
 西洋の美術教育上では稚拙と見られるこの画風を、高級な陶磁器の部屋に合わせるために描く。異国への憧れのなせる技というか…。当時の西洋で作られ始めたばかりの中国・日本の磁器そっくりの絵付けを見ても、ひょっとして一部の西洋人は「余白の美」を理解してはいないか、と思うこともあり、この時代の人たち、結構柔軟だと思います。

 アンヌ・ヴァレイエ・コステルの静物画。
hana.jpg<青い花瓶の花>
 コステルという画家は、この展覧会の中では、ヴィジェ・ルブランくらい絵が上手でした。
 どうやら、静物画が得意画題のようです。18世紀の静物画、というのは、かなり美術史上で無視されている気がします。無視というよりあまりにマニアックにすぎるというか(笑)
 でも、何となく見るに、この時代特有の異常に美しい色彩と光があると思っています。でも、マニアックすぎて、類例を集められない。
 18世紀の静物画といえばジャン・シメオン・シャルダンですが、シャルダンがよく言われるように「真実を描く」とすれば、「敢えて真実を描かない」静物画の世界がある気がする。
 この花卉画の、白濁した青緑が好きすぎる。こんな美しい色の葉っぱが現実にあるのでしょうか。ヨーロッパにあるとか?
 コステルという画家を少し覚えておこう。

 まろりーがヴィジェ・ルブラン展と聞いて、密かに期待していたのは、いわゆる啓蒙臭のする教訓めいた絵が来るかと。彼女は当世の価値観の流行の最先端にいて、それを絵画で発信しようとしていると思うのです。。
 マリー・アントワネットと同い年で側近くにいたような人だから、上流の教養深い、色々と最新の研究成果に触れられる連中とも交流があったと思います。
 彼女は現実はともあれ、最新の服に最新の考え方、最新のライフスタイルを絵画化しようとするファッショナブルな気概があるように思っています。例えば、ルソーに代表される思想とか、ポンペイ発掘で盛り上がる古典主義とか、密接な関わりがあろうと思う。一時代前のオランダ・バロック絵画を当世風に描き改めたネオ・オランダな絵の数々など。
81531292.jpeg 
左;ヴィジェ・ルブラン<初めの一歩>、右;<読書する女性> 
 で、そういう関係が展覧会で少しでも見れるかと、淡く期待していたけど、うーん、そこまで深く掘り下げるのは、流石にマニアックに過ぎるかしら。「ヴィジェ・ルブラン展」自体が本邦初らしいからまずはお披露目、次回のヴィジェ・ルブラン展に期待(笑)

拍手[2回]

PR

4月26日拍手お返事

マコト様>
 ご覧いただき、拍手・コメントまでありがとうございました!子爵は自分の演奏に拍手を頂いて、ご満悦かと思います(違)あれは、自分の画風というよりは、とあるイラストレーターのぱくり画風だったりします(笑)
 伯爵、公爵、正直どんな職業かいまいち分かりませんが(笑)、やっぱり良い響きですよね。
 子爵は、伯爵や公爵ほど偉くなく、かといって身分のより低い男爵ほどインパクトもなく、微妙なポジションが魅力です。(全世界の子爵様、ごめんなさい!)関係ないですが、個人的には、「睨下」もおいしいと思っていますので、その辺も理由なく好きです(自己主張・笑)
 サイト、ブログ閉鎖とのこと、運営お疲れ様でした。サイトは無くなっても、このブログはひっそり公に開かれてますので、こっそりでもいらしてくれると、とてもうれしいです。こちらも運営休止状態にならないよう時々、更新しますので(笑)
 また、復活したらぜひ、アドレスなど教えてください。ブランク期間を経ていっそう進化したマコト様のサイトに、こちらからぜひリンクを張らせて下さいませ。

 さて、お尋ねのヤン・ファン・エイク等の画像です。もう色々と試されているかもしれませんが、効率が良いか悪いかは別としまして、私の地道な(笑)やり方をお教えします。
 私は、いつもグーグルの画像検索で探します。画像検索では、大きな画像だけをヒットさせることも出来るので、とっても便利です。多分、ヤフーよりグーグルの方が多くヒットする気がします。
 コツとしまして、洋物は日本語より、英語やフランス語などで検索すると、より沢山の中から選べます。例えば、「ヤン・ファン・エイク 肖像画」で調べるより、断然「Jan van Eyck portrait」。それに、日本語ではファン・イクとカタカナ表記が一致しなかったりするので、やっぱりアルファベットがいいですね。
 特定の絵(例えば<アルノルフィーニ夫妻の肖像>の場合とか)を探したい時は、まずは日本語で<アルノルフィーニ夫妻の肖像>を探しまして、固有名詞など英語ではどう表記するかをぐぐります。画像名として、断片だけでも、英語の綴りが書いてある場合もありますので、それを検索ワードにするとよいと思います。
 あるいは、ウィキペディアの情報なんかも役立ちます。日本語よりは、やはり英語版です。日本語版は、英語版よりも情報が少なく、しかも信憑性が薄いので注意です。(…英語版とて、インターネットの情報である以上は、丸のみは危険ですけど…。)画像も見れる主要作品リストがあったりするので、それを壁紙にしたり、検索してより自分の理想に近い同じ画像を検索してみるのも手です。
 絵の日本語のタイトルも分からない場合、ざっくりJan van Eyckで画像検索。それっぽいものをしらみつぶしに探します。目的(これかしらと思う・見覚えのある)の画像を見つけたら、そのサイトにアクセス。で、タイトルなどが表記されていないか探します。(これとは別に、どこかファン・エイクの現存全画像を一堂に集めているサイトとかを発見すると便利です。)それを元に再検索して、自分の求める、大きさ、色合い、画質の画像を探しに行けます。
 ちょっとだけ専門的になるかも知れませんが、昔の絵にはタイトルを付ける習慣はないので、描かれたものそのものの名前がタイトルです。例えば、洗礼者ヨハネなど聖人の名前、キリストの磔刑、とか「何の絵なのか」判断してお決まりのタイトルを入力してみたら、それっぽいのが出てくるかもしれません。
 白状しますと、こうやって検索した画像を自分のサイトに転載するのは、死後5、60年経った画家なら著作権など法律的に問題はないのですが、多少マナー的にちょっと悪かったりします(^^;ごにょごにょ…
 最終手段としましては、どこかの図書館でこれぞという画集を借りてきて(ファン・エイクならきっと図書館も持っているはず)、自分でスキャンです。本当はスキャナより、手なり文鎮なりで本を平らにおさえ、カメラ&真上から三脚(出来れば天然の外光で)で写すのが、一番歪みなく綺麗にデジタル化できます。画像編集ソフトで傾いていたらまっすぐに直して、余分なところはトリミング。多少、手間がかかります。
 ヤン・ファン・エイク、あの細密な描写を堪能するには、なるべく大きな、画質のよい画像が欲しいですよね!もし、分からなかったらまた遠慮なくご質問下さい。解決できるかは分かりませんが、ご協力は惜しみませんよ!

拍手[1回]

フルート・トラヴェルソを吹くド・ラ・シャット子爵

M.De-La-Chat-Flute.jpg
腕前は極めてへぼ。

 まさかの再登場。
 アラステア風に引き延ばされた獣頭人身、シャルル・ド・ラ・シャット子爵(後付け名前)再び。親から受け継いだ財力とささやかな権力以外には美点が特に無い男。ディレッタント気取りの悪趣味を地で行きます。
 ラモーのクラブサン合奏曲およびクラヴサン曲を聞きながら描いたら、嵌りすぎで楽しかった。アラステアとラモーに謝れ。

拍手[6回]

どこか森へ出掛けたら

pomegamba.jpg
どこか森へ出掛けたら 心地よい木陰に腰をおろして
大好きなヴァイオルを抱えて 木霊に何度も教えてあげよう
低く 高く ヴァイオルの 弦の妙なる響きを
木漏れ日の向こうでフォーンの戯れるのが見えるだろう
木々の奥でドライアドの歌うのが聞こえるだろう
さあ奏でよう
風のざわめきと共に 葉擦れの音に和して
低く 高く ヴァイオルの 弦の妙なる響きを
木霊のつつめき返すは マエナルスの歌!


元ネタについてはこちら
-------------------------------------
注;ヴァイオル…チェロに似た擦弦楽器。伊語ヴィオラ・ダ・ガンバの英名。
   フォーン…森に住む半人半獣の精霊、あるいは下級神。ファウヌス。
   ドライアド…樹木に宿る精霊。ドリュアスたち。  
   マエナルス…理想郷アルカディアにある山の名。

拍手[2回]

耳木菟画賛

NonCogito.jpg
知恵者みみづく、そっぽを向いても、みみづくはみみづく

ただ、欧文とみみずくの横顔が描きたかった。
しかしコリント式もどきなんてやめておけばよかったです。もっとよく考えてドーリス式もどきにすればよかった。

拍手[2回]

なんせんす・さむしんぐ

なんせんす・さむしんぐ
お越し頂き有難うございます
美術・音楽の話題を中心に 時々イラストを描く当ブログ
お楽しみ頂ければ幸いです。
道に迷われましたら、まずは
「ご案内」にお進み下さい。

忍者ブログ [PR]