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○なんせんす・さむしんぐ○

美術や音楽の感想とか、動物中心のイラストのブログ。

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パッサカリアが弾きたい!

クープラン、パッサカーユ
 無茶な願いです・・・。↑こんなやばい曲。指が足りない!(長さと本数が)

 さて、今までもちょびちょび手遊びくらいにロンドーの部分だけでもと弾いたりしたものですが、来年の目標として、フライング気味に通して練習しだしたりしています。
 パッサカーユ。元々はメヌエットやジグのような舞曲の1つ。変奏曲の一種で、パッヘルベルのカノンみたく、同じ低音の上で執拗に繰り返します。が、パ~のカノンよりも、ずっと重厚で熱を孕んだ雰囲気、だと思う。
 話はずれますが、個人的にはゴヤがとくに彼の「ロス・カプリッチョス」がパッサカリアなイメージ(笑)理性が眠れば、魔物が生まれる、みたいな。だからって、パッサカリアという形式が黒ゴヤみたく陰惨だというのではありません。どちらもパッション&バイオレンス(笑)だとは思うけど。
36648217_49826866.jpgゴヤ<理性が眠れば妖魔が生まれる>

 そんなパッサカリアの「異空間」に魅せられて、弾きたいと願うようになった訳ですが、パッサカリアといえば、とりあえずクープランでしょう!--バッハじゃないのか、って突っ込みは想定内です(笑)
 しかし、上の写真のとおり、容易な曲ではありません。というか、やっぱり理解=解釈は出来ないかなー。まあ、理解できたところで、技術的な問題で「音楽的表現」どころではないのですが・・・。一瞬たりとも気が抜けませんが、ある程度気が抜けられる余裕がないと音が聞えない。。。

 普段アルカディアへの道を求める傾向にあるまろりーはもっと穏やかで夢見がち(笑)な曲を好んで弾きたがりますので、パッサカーユの精神へ飛ぶには、ロココ調の白いゴヤからブラック・ゴヤが覚醒するくらいの衝撃があります。飛びきれないで半端になる可能性大(笑)
36648217_1800375205.jpg36648217_687321617.jpg
白ゴヤ<葡萄の収穫>、黒ゴヤ<魔女の夜宴>

 ちなみに一番有名な「黒い絵」、<サトゥルヌス>の絵を出そうと思ったのですが、あまりに血まみれショッキングなので、気持ち悪くなる人もいようからやめておいた。余談ながら<砂に埋もれる犬>なんかは頭上の果てしない虚無と圧倒的な寂寥感にぞっとします。決して犬に自分を重ねてはいけない!
36648217_2322932912.jpgゴヤ<砂に埋もれる犬>


 閑話休題。
 音楽家じゃないから、技術という足枷が非常に重いです。どの曲を弾くにしてもそうなのですが、難易度が上がると、ごまかしが効かなくなって路頭に迷います。ううう・・・こんなに和音を重ねちゃってまあ…。

 しかし、ところどころ本当に格好いい!完璧に弾くことは出来ないだろうけど、通して立ち止まらずに弾けるくらいには頑張りたいなー。・・・来年ね!(笑)
 間にロンドーを挟みつつ、全部で8回変奏をしますが、写真の第7変奏が一番やばくて、一番の盛り上がり部分ですが、あまりに難しいので、とりあえず、その手前の5番目と6番目がそれなりに美しく弾ければ…!(笑)この辺が一番のお気に入りです。
 でも、これでも7番目、少しずつは勢いが出てきているんだぜ!(もちろん最初はドーミーソー♪みたいな感じで一音一音丁寧に重ねてた)
 まあ、せいぜいアルペッジョの燃え上がるような柱の間をうろうろ彷徨うつもりです。

 ちなみに、写真の楽譜は脳内通称「ブラームスさん」。愛用してますブラームス編集の楽譜です。ときどき間違ってて、このヒゲ!とか思う。

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さまよえるオランダ人

ワーグナーです。

 図書館で借りて勢いで読んでしまいました。CDやDVDじゃなく、ロマンチックな挿絵のものね。

 いや・・・本当はキネの「さまよえるユダヤ人」が読みたくてしょうがないんだけど、図書館に無いので、タイトルの似ているワーグナーで代用してみました。
 死を求めてこの世を彷徨う不死の呪いを掛けられた男の話って設定的にも伝説的にも全く同じ系統なんですがね、キネのに比べたら、ワーグナーといえども軽すぎる…。
 つまり、読み口が全然違うのです。
 ユダヤ人はめくるめく意味不明さで、難解すぎて理解できませんが、しかしそれでも滅多やたらに格好いいのです。あんな読み口はなかなか他にありません。
 ワーグナーのオランダ人はもちろんロマン主義ですが、ユダヤ人も相当ゴシック・ロマンって感じがします。
 ああ、もうアマゾンとかで買ってしまおうか…。古本でも結構高いのよね・・・。

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アーベルの犬とゲインズバラ

まろりー不在の肖像
 ↑現在のまろりーを端的に表しすぎている我が枕辺。まろりー不在の肖像画。

・「ゲインズバラの犬」(「ゲインズバラと犬」という展覧会のカタログ兼ゲインズバラの犬についての小論文)
・ロンゴス「ダフニスとクロエー」(牧歌的恋愛小説。元はギリシア語で描かれていた通俗小説。非常に甘口)
・マラン・マレ「2つのヴィオルとテオルボのための組曲」

 しかし、もうゲインズバラ最高です。
 18世紀、イギリスの人気肖像画家ゲインズバラ。肖像画家として顧客の多いロンドンに居る必要があったけど、本当は風景画を描いていたかった田園を愛するゲインズバラ。肖像画を描くのが好きじゃなくって、お客さんは財布にしか見えないゲインズバラ。肖像画のお客さんを「あの顔ども」と呼ぶゲインズバラ。肖像画の背景で大好きな風景を描いて露骨に鬱憤を晴らしていたゲインズバラ。というか、適当な客と気に入った客の描き方も露骨に違うゲインズバラ。田舎に引っ込んで大自然の中で愛用のヴィオラ・ダ・ガンバを弾きたいと願ってやまないゲインズバラ。わんこが大好きなゲインズバラ。一方でジョシュア・レノルズ実力は認めるけど正直うざいとか思っていたゲインズバラ。素敵な人です。  
 当時、風景画は需要の多いジャンルではなく、風景だけでは生活できなかったので、「人物は金のため、背景は自分のため」と空想的で素敵な景色の中にいる肖像画を数多く描きました。
 着飾った人たちの肖像、素敵なお犬様、背景の田園、センチメンタルな農民、まろりーの欲求をいろいろと叶えてくれてかなり理想的☆
 で、最近勢い余って、ゲインズバラの図版を海外取り寄せしてみたりした訳です。


 そして冒頭の「ゲインズバラの犬」ってこの本が大当たり!
 2006年、イギリス、サフォーク州はサドバリーにあるゲインズバラ・ハウスという美術館の「ゲインズバラの犬展」に際しての小冊子らしいのですが。
 ゲインズバラの犬展って…!なんていうマニアック展示(笑)ゲインズバラ展だけだって十分にマニアックだのに、さらに犬限定。
 しかし、この図版を見ていると・・・本当に犬好きです、ゲインズバラ。
 例えば、バクルー公爵の肖像。
バクルー公爵の肖像
 ノリノリでポーズを取る公爵とノリノリで犬を描く画家。画家もモデルもわんこ大好き(笑)っていうか、こんな俺と愛犬との記念撮影!みたいな肖像画でいいのでしょうか、公爵…。

 さて、以前にも紹介したこの絵。
36648217_2539207356.jpg
 ガンバ奏者、アーベルの肖像。
 度を越した音楽好きのゲインズバラの唯一無二の?親友にして、ヴィオラ・ダ・ガンバの師匠(多分)、アーベルの自筆譜がゲインズバラの蔵書であった程(ひょっとしたら、ゲインズバラの為に作曲されたのかも知れない)、アーベルの死後、彼のヴィオラ・ダ・ガンバを形見に受け継ぐ程、深い関係にあった人です。
 この足元に寝ている彼の飼い犬、ゲインズバラはどうやら大好きだったらしい。
ポメラニアン種の雌犬と小犬
 あとでこの犬単体の「肖像画」をアーベルに描いてあげちゃうほど。
ポメラニアン種の雌犬と小犬
 さらに同じ絵をもう一枚描いたり。
 すんごい可愛い。可愛い。ゲインズバラ自身の思い入れもかなり混じっている感じがしますが、そこがまた可愛い。まろりー、この犬の絵を見て、その飼い主のアーベルが大好きになりました。(この理由でアーベル作曲のCDを入手してみました☆)

 しかも・・・
朝の散歩(ハレット夫妻)<朝の散歩(ハレット夫妻)>
有名なこれだけでなく
3e0daf9d.jpeg 5de5d2a9.jpeg
 左;<ウィッチコート夫人>右;<ロビンソン夫人>などアーベル以外の人の肖像画や、
木陰の散歩道(部分)<木陰の散歩道>部分
 さりげに小さく描きこんでみたり、繰りかえし描いちゃったりして。

 そこで、ふと疑問に思う訳です。
 当時のイギリス人は皆この犬を飼っていたのでしょうか。当時のイギリス社会にポピュラーな犬種だったのか。そうだったらゲインズバラが沢山絵に描くのもまあ当然、ということになってきます。

 そんな疑問に見事に答えてくれた「ゲインズバラの犬」。

 この本曰く、18世紀当時、この犬種の繁殖は殆ど知られていない。

 だそうです。
 ちなみに、犬種名は「ポメラニアン」。もともとポメラニアンは、ロシアのサモエドを祖先に持つ今よりずっと大型の犬種。200年前のポメラニアンはこのサイズだったそうです。 ちなみに、この本によれば、今ほど小型化が進んだのは、ヴィクトリア朝時代からとの事。
 さて、このドイツのポメラニア地方で多く飼われていたというポメラニアン。イギリスには余り居なかったようだから、アーベルがドイツ経由で入手した可能性もある、だってさ。 (アーベルはイギリス在住ドイツ人)

 アーベル以外の絵にも登場するからには、全く関係ない肖像画の依頼主側もこの犬が素敵だと思ったようです(笑)

 っていうかそれってゲインズバラが自主的にこのもふもふ犬を描いていたってことではないですか!周りで沢山いた訳でもないようだし、ポメラニアンを知らないイギリス人がわざわざポメ描いてって頼むはずないもの。

 ゲインズバラはアーベルの犬が大好き。アーベルのガンバに惚れた!ってゲインズバラは言うけど、この犬にも惚れてる、という妄想(笑)
 やっぱりアーベルに会うたび「お前はいっつも可愛いなもふー!」ってやっていたと思う、この人。(結論)

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ゴーギャン展の思ひ出

 ゴーギャン展滑り込みで行ってきました!以下感想。

 まろりー、ゴーギャンさんについて、誤解していたよ…。
 もっとどうしようもなく我が強くて、自己主張の激しい人だと思っていました。強い色彩、きっぱりした線、熱帯の雰囲気とか、見る方に自分の価値観の新しさとその正当性をがんがん訴えるタイプだと。
 だから、当初まろりは、彼の絵を見続け、主張を読み取っていく内に、体力を削られて見終わったらくたくたになる、そんな展示になるものだと思っていたのです。

 さて、このゴーギャン展、出展数は少ないながら、ゴーギャンさんの画業を初期から晩年まで通してみせるという直球スタンダードな展示。実は、私、意外にゴーギャンの絵を通して見たことってなかったの。

 初期、といっても本格的に絵を始めたのは30代。それにしてはやたらめったら絵が上手いけど(笑)そんな初期は印象派然とした風景画だったり、もっと「ゴーギャン」らしかったり、色々と模索している感じ。
ゴーギャン<オスニー村の入り口><オスニー村の入り口>
 ちなみに、ポストカードで買ったこの絵は、ちょっと色が変わっているけど、最初期の絵。坂道感が素敵で買いました^^坂道の上にたって、下っていく道を遠くまで眺めるというのは、やっぱり良い景色です。まろりーの好む「ここに行きたい」系の絵。

 彼が自分の理想を求めてタヒチに行ったことは有名ですが、この一連のタヒチな絵がいわゆる「ゴーギャンな絵」と言っていいと思っています。

 画風は「野生的」な感じなんだけど、芸術として洗練されたって印象でした。意外と紳士というか(笑)
 図版で見ると、きついオレンジにどろどろの緑と濃厚な肉色!でくっきりぱっちり、みたいな絵になりがちだけど、実物は案外薄塗りなためかそんなに重くない。あと、意外にピンク使いが好きでした。

 ゴッホとの共同生活の末の耳切り事件がかなり衝撃的なものだから、もっと一緒に暮らすのは無理!みたいな人かと思ったのだけど、それはどうやらゴッホの方(笑)ゴーギャンはきっと話せば分かる人で、ゴッホが話しても分からない人だったんじゃないかと思えてきます。
 ゴッホは生涯通して貧乏で、いっつも肉体的にも精神的にも崖に逆さ吊りされているみたく追い詰められていて(最終的には自分で吊る下げられた綱を切ってしまったけど)、ゴーギャンは画家になる30歳くらいまでは、結構普通に稼いでいたらしく、多少の余裕というか、芸術家として感性は普通じゃないけど(普通の人間はタヒチまで行かないだろう…)常識の範囲内にも戻ってこれるゆとりがありそう(笑)
 勝手な空想だけど。


 で、今回の展示の目玉が
ゴーギャン<我々は何処から来たのか、何者なのか、何処へ行くのか>
<我々はどこから来たのか 我々は何者か 我々はどこへ行くのか>

 絵のタイトルです。代表作ですが、タイトルが長すぎるので、大抵「ほら、ゴーギャンのアレ」とか呼ばれます。
 
 タヒチからフランスへ帰って来たゴーギャン。しかし、パリの人の多くはゴーギャンの絵が理解できませんでした。
 無理解に苦しむ中、体調を崩して遺書のつもりで描いたというのが上の作品。
 自分が本当に皆に伝えておきたいこと、今までも繰りかえし描いてきた是非分かって欲しかったこと、人生全てを注ぎ込んだ絵。ゴーギャン自身「言葉によらないで、絵で伝えている」と言う、言葉には訳せないものです。ので、この絵自体の解釈云々はまろりー程度が言う代物ではありません。

 この絵を描いて、色々などろどろを吐き出してしまったためか、肩の荷が降りて心が自由になったためか、それ以降の絵が問答無用で良い絵だと思いました。5点しか展示されていないけど、そのうち4点がポストカード化されていたってことは、美術館側も同意見と見ています(笑)というか、今回、ポストカードがかなり的を射ていたというか、アレンジ版がお洒落で可愛くて素敵ですごいテンション上がりました。是非見せたいけど、これはきっと著作権に触れるので…。

 ファア・イヘイヘ(タヒチ牧歌)
ゴーギャン<ファア・イヘイヘ>
 なんかもう仙人の境地というか。言い尽くしてしまったので、心が理想郷に行ってしまったというか、そんな印象。
 すごく穏やかで、かつ力強い大地の豊かさが好き。

 で、死の4年前に描いた晩年の絵が、最初に見た初期の絵と似た雰囲気があったと思うのです。ちょっと図像色変わってるけど(特に初期の坂道)
ゴーギャン<路上の馬:タヒチの風景><路上の馬:タヒチの風景>
 まろりーはこの絵を見た瞬間、「あ、戻った」と思ったものです。場所はタヒチで、最初のように印象派的だという訳ではないのだけど、心に留めた描きたい風景は変わっていないのでは…。
 どういう積りで描いたのか知らないけど、なんの気も無く昔と同じになってしまったのか、ふと自分の来し方を振り返ったのか、瞬間、病気がちで死を前にしての追憶かと、そう想像して、自分の空想でちょっとじんわり泣きそうになった(笑)

 という訳で、最後の一枚。死の年の作品。
ゴーギャン<女性と白馬><女性と白馬>
 こういう絵を展示の最後に持ってくるのが、心憎い(笑)
 人物たちは絶妙な距離感なのです。近くに居ない。少し離れたところで向こう側の白い人たちを眺めている。けど、すぐに追いつける。遠くない。
 ずっと遠景に白い十字架。多分、目的地。きっと赤く色づく森林を通り抜けて、行くつもり。

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ダフニスとクロエとか

 今度滑り込みでゴーギャン見に行くんだから!ゴーギャン見て癒され・・・ないだろうなぁゴーギャンは・・・。
 今の癒しは「ダフニスとクロエ」です。いや、ダンテは地獄篇だから…(ウェルギリウスがいちいち格好いいけど、あくまで地獄篇)
 ダフニスとクロエね、死ぬほど田園で甘すぎるほど甘々で挿絵がシャガールでかなり癒される。牧人の素朴でうぶで何にも汚されていないっぷりが色々と突っ込みたくもなるけど癒し。田園に論理は不要です(笑)いや、シャガールの挿絵もなかなか良い。好きだ。シャガールの境地に行きたいものです。

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なんせんす・さむしんぐ

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