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○なんせんす・さむしんぐ○

美術や音楽の感想とか、動物中心のイラストのブログ。

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断頭台からの手紙

 みたいな趣旨の本を図書館で見かけました。
 革命期、捕えられて断頭台に送られようとする人たちの末期の手紙集。

 気になる。でも、下手なホラーより怖くて読まない方がいいと思う。でも気になる。読んだらトラウマになりそう。でも読みたい(笑)
 おっかなびっくり、ちらっとだけ読んでみる。

「・・・処刑される者の財産は国家に没収されるそうだ。お前に家具の1つでも残るといいのだが。・・・

 ・・・さようなら、やさしい娘よ、私の死をどうか嘆かないでおくれ。・・・

 (最後の短い手紙で)・・・もうお別れだ、私は勇気をもって死んでいくよ。」

 ぎゃー生々しい。これ読んでたら本当凹みそう・・・。

 
 そんな訳で今日は本についていろいろと。
本の肖像

 さて、上の写真は、まろり所蔵の大型本の類。大型本って、持っているだけで幸せだ。もし肖像画を描いてもらうなら、やっぱりまろりーもこういう大きくて立派な本を一緒に描き込んで貰たいもの!
 で、セール本になってたものだから最近、新しく買ってしまった。

 西洋美術大全集 18  

 いやね、大人買いです。例のサイのクララの話を読み始めとき、何処かで18世紀のベネチア人の描いたサイの絵を見た記憶を掘り返しまして(ちなみにそれもクララの絵でした)、誰の絵だ、何処で見たっけ、何かの図版で…確か、「西洋美術大全集」だったな、ああ、あの本、今なら買えるか・・・そんなノリで。
 ある意味青春の本かも。切羽詰ると、あの4キロ弱の重さの本+その他の本を肩に掛けて学校と家とを往復したものです。
 
 馬鹿だと言ってくれて構いません(笑)


 あ、そうだ。ちょっと図版小さいけど、某氏のために。
アラステア マノン・レスコーより 
 解説しますと、アラステアという人の描いた世紀末なリトグラフ。
 何年か前に、ちらりとすれ違って、一目惚れ。この歪みきった偽ロココ調にやられまして。
 爾来、この図像をずっと覚えていて、やっぱり後々探して追いかけて大人買いしたものです。
 まあ、一目見ただけだったので記憶の中で像は歪んで、実際に手にするまで、二人でミュゼットでも弾いている絵だと思っていた訳ですが。 
 「マノン・レスコー」の一場面だそうで、こんな素敵な場面があるなんて、なんて素敵なんだと、この絵のためにマノン・レスコーを読んでみたものの・・・マノン・レスコーがシュヴァリエ・デ・グリュウと一緒にクラヴサンを弾いているシーンなんて無かったような。 
 まあ結局死に別れることになる主役二人の幸せな時代の一場面でしょう。
 アラステアの他の絵と比べると、これでもかなり穏やかで口当たりのいい方。このイラストレーターの本領は、もっとおどろおどろしい、えぐみの強い絵で発揮されるので、正直、この絵よりももっと良い絵があると思います。
 でもまろりーはなによりこの絵の幸福感が気に入ったんだ。
 細い蔦が重みを無視して牧人やアルルカンを支えているようなグロテスク模様にも似た、装飾美のために楽器や人体や燭台の構造が怪しくなっているその案配。こういう絵柄でこれだけ軽やかなのが、感動的です。

 馬鹿だと言ってくれて構いません(笑)


 そんな感じで本バトンも消化!

■雑誌は買いますか?どんな雑誌を買って、またどんな雑誌は立ち読みしますか?

・・・全然買わないし、読まないなぁ。週間世界の美術館、とか気になるけど、そういう雑誌レベルなら、もっと分厚い本で読みたがる人間なのです。


■最近読んだ本は?

サイのクララの大旅行→鼻繋がりで、シラノ・ド・ベルジュラック→のりで、ジキルとハイド→科学心がうずいて、誰でも分かる相対性理論→宇宙とか星とか言われて、簡単な素人向けギリシア神話。→ウェルギリウスの「牧歌」


他、同時進行で、聊斎志異とクレーヴの奥方(文庫本なので電車の中用)。
ところで、アルカディア=素敵な田園という妄想はウェルギリウスが始めたものらしい、と「牧歌」の長い前解説に書いてあるのですが、まだ本文読めていないけど、さすがはウェルギリウス。まろりーが(神曲で)惚れただけのことはあります(笑)

■どんな漫画が好きですか?

ファンタジー漫画がいいなぁ。漫画は一冊も持っていないが、貸してもらえれば何でも読みます。

■買って失敗した……面白くないから買わなきゃよかった、という失敗はありますか?

某大学教授に買わされた同氏著の吟遊詩人の本。
新約聖書の外典も結構きつかったな・・・。
残念だが…ドレ挿絵の神曲も・・・認めたくないけど、結構挿絵を殺しているページも多々あり・・・。

■本(漫画・雑誌を含む)にかけるお金は月に何円くらいですか?

時々、不定期に大人買いをやります。結構図版とか高いものをちょいちょい・・・。
先日、後先考えずに7000円の本を買っちゃいました☆でも元の値段、2万円弱だもんね。
あんなに大きな本、どこにしまえばいいのかな。ベッドの下かな。

■雑誌や週刊誌はたまってくるとどうしますか?

買わないので溜まりません。
しかし、普通に普通の本が溜まる…。捨てるに忍びないので、いらないと判断したものはブックオフとかにあげてる。

■おすすめの本があれば教えてください。

クララのクランドツアーはお勧めかなー。歴史系にしては軽くて面白く読めると思います。
というか、あの本で色々なことを思い出した。思考が四方八方に拡散して回収するのが大変。
あまり、まろりーは人に勧めて喜ばれる本は読まないっていう事実。
シラノや危険な関係や変身物語はいつもおすすめ(笑)

■これはよくないよっていう本はありますか?

…東海道中膝栗毛。30ページくらいであまりのアレさに読めなくなりました(笑)

■本屋さんはどれくらいの頻度でいきますか?

時間があって目に付いたらふらっと。あまり買わないのだけどね。
もっぱら図書館に頼ります。

■買ったけど読んでない本ありますか?

聖書(分厚い!)、ゴンブリッチの美術の物語(分厚い!)、ルソーのエミール(上・中・下)、澁澤龍彦の「悪魔のなんとか」、その他多数の図版とか(絵をみて字を見ない)。でも、ヴァトーと雅宴画とかフラゴナールの素描とかって図版は、フランス語で書いてあるんだよ!?読むのめんどくさいわ。

■バトンを回す5人。

本の話題、聞きたいな。

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