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○なんせんす・さむしんぐ○

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ここぞとばかりにフォルクレ祭り。6月20拍手お返事

マコト様>
 ありがとうございます!^^
 フォルクレ、いいでしょう♪…全体的に色々な意味でかなりサドです(笑)音符の並びも難易度も結構どSですが、曲の雰囲気もとってもデモニッシュ&バイオレンス。バイオレンスだけど上品さは失わない、重々しいけど退屈させず優雅で快活、私にとっては(好きな演奏は)聞き飽きない作曲家です。
 このアントワーヌ・フォルクレ自身、バイオレンスな人で、当時は「悪魔のように弾く」とまで評されたヴィオラ・ダ・ガンバ(ヴィオール)奏者です。
 このアントワーヌ・フォルクレには、彼の資質を受け継いだ才能豊かなジャン=バティストという息子がいて、父アントワーヌは、この息子を嫉妬のためか修業のためか、とんでもなく虐待します。それも悪質で、暴力はもちろんのこと、精神病院という名の隔離施設にぶち込んだり、あらぬ罪を着せて国外追放を画策したり、私生活でも悪魔っぷりが激しかったそうです。ただ、息子ジャンの方も大きくなったら有力者を味方につけたりして、パパのいじめに負けていなかったようです。
 同時代の音楽家がジャン=バティストを描いた肖像音楽を聞くと、どうやら健気にも?まともな大人に育ったようです。
デュフリ<ラ・フォルクレ>

 生前出版されなかった父アントワーヌの遺作を息子が伴奏をつけて見事に編曲・出版したのが、現在に残るアントワーヌ・フォルクレの曲です。この辺りで、父親の音楽を後世に残したかったのか、単なる楽して金儲けのためなのか、前者だととってもドラマチックで良いですよね。本来はヴィオールのための曲なのですが、どういう訳かジャン=バティストは同じ曲をわざわざクラヴサン独奏用にも編曲・出版したのです。そんな訳で、フォルクレの曲にはヴィオール&伴奏ヴァージョンと、鍵盤独奏版の2種類があります。この2種類を聞き比べてみるのも一興かと思います^^
<ラ・クープラン>(右側は後半に<ラ・ルクレール>という別人の肖像画が続きます)


 同僚の鍵盤奏者、フランソワ・クープランの肖像。本人とても穏やかそうな人なのに、こんなにどす黒く描いて大丈夫!?とちょっと思った(笑)冒頭から、唸るような低音が響きます。「クープランどんな人ww」(笑)と突っ込みたくなること請け合いです。この演奏ではテオルボを使っていますが、クラヴサンやギターを伴うことも。ギター伴奏が個人的にはとんがっていて結構好きかも(笑)
 余談ながら、クープランもアントワーヌ・フォルクレの肖像<壮麗あるいはフォルクレ>という曲を書いています。この「壮麗」という言葉が、日本語で「傲慢」とも訳し得るのが、ちょっと笑えますが、やはり彼の音楽はマコトさんのおっしゃる通り、「荘厳」だと当時でも受け取られたのかも知れません。
 で、まろりーが弾くのは、このクラヴサン編曲版。バッハのチェンバロ曲をピアノで弾くことは多々あれど、フォルクレの曲は、ピアノで代用させることの出来ないほどチェンバロ用なために、プロの「ピアニスト」はピアノのレパートリーとして弾くことは(おそらく)ありません。 
 で、元の曲がヴィオラ・ダ・ガンバというチェロの音域を出す低音楽器の曲なので、鍵盤独奏用になっても低音域が半端ないという訳です。このフォルクレの曲のバイオレンスな情感は、癖になります(笑)そして、このえぐい曲が、甘ったるくて軽佻浮薄と評される「ロココ調」の時代に出版されたという・・・。
 フォルクレ曲中、もっとも(奏者に対して)サディスティックな曲が、以下。
<ラ・ジュピテル>

 ギリシア神話の雷神ゼウス(ユピテル)の姿を描いた曲。ギリシア神話中のゼウスもサドっ気のある神様だからか、神々しいかはともかくとして超そっくり。いえ、本家本物のギリシア神話より格好いいです、このユピテル。

 おおお、HP復活、おめでとうございます!早速リンクを貼らせて頂きますよ☆←リンクフリーとのことなので
 素敵な名前のサイトですね。工事完成、首を長くしてお待ちしてます^^

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