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○なんせんす・さむしんぐ○

美術や音楽の感想とか、動物中心のイラストのブログ。

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イタリア旅行記 チヴィタ・バーニョレージョ

ボマルツォ怪物公園を後にして、再びツアーバスにて移動。
 次なる目的地は、チヴィタ・バーニョレージョという村。
 中世そのまま残るような小さな村だという。
 それは断崖絶壁の上に出来ていて、中に入る為には細くて長い高架を渡らねばなりません。
 あまりに辺鄙で不便なため、現在そこに住んでいる人口は10人以下だということです。
「まさに死にゆく天空の村なのです。」
 ガイドさんの決め?台詞。
 某ラピュタのモデルとして、日本では有名らしいです。

 何の変哲もない村ではありませんでした。


 中世が残らざるを得なかった村。僅かな空き地が教会前にあるくらいで、後は狭い道と斜面。見たところ、多分、新築しようにも困難で、必要な分を必要なだけ手入れすることで精一杯なのではないでしょうか?
 食料から日用品から、供給もままならなそうな不便さ。周りから隔絶されて、頼りない橋一本で外界と繋がっている。
 どこのエトルリア人が最初にこの岩山に住もうと考えたのだか、そして逆にこの規模にまで村が発展し得たことに驚きます。
 外敵から身を守れる以外に住むメリットは無いように思います。現代になってその外敵の心配が無くなれば、実用的な機能を失った村は、あとは史料と、目に面白いもの=芸術的なモノ=観光地という意味しか消去法で残っていない。
 
 中世っぽい家並み。土地が狭いので、道も狭く家が密集している。

 衰退甚だしく、もはや村の全ての家屋を維持することも出来なくて、大半が崩れて廃墟と化している家、ドアのある壁のみしか残っていない家などもそこかしこにあります
 
 とくに、右の写真のように村はずれなどは、崩壊はなはだしく。オレンジの簡単な柵の向こうには、道はありませんでした。
 人口が減るというのは、こういうことなんだ。段々と櫛の歯が折れて無くなっていくみたいに、町は現在進行形で消滅している。また人の手でなんとかその破壊を止めている、あるいは速度を緩めている、その途中を見ている。
 してみれば、ローマの都が廃墟と化したのもこのような過程を経たんだろうか。ここに於いて規模の小さなローマ衰退記を見たような…それは考え過ぎか(笑)

 何から何まで360度、とてもファンシー。
 ただし、高所の苦手な人は眺めが良すぎて少々しんどいようです。


 村民より猫が多くて、猫好きにはおすすめです。猫の写真を撮るのが好きなんて方にはどんぴしゃじゃないでしょうか。というより、この村で撮った猫写真集、適当なポエムでもつけて既に出版されてそう。これだけ猫がいると、べただと分かっていても写真を撮りたくなってしまうのが人情というものです。ということで以下世界猫歩き(笑)

 うまい場所にうまい具合に座っているピクチャレスク猫。被写体とは俺のことだ! とでもいうかの如し。もちろんこの猫のまわりではカメラを構える人が多数。多分バイト料貰って職業としてここに居るに違いない。やたら真っ直ぐ目をそらさない猫。葡萄棚に猫。
 


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