何がって自分が持つべきチェンバロの話。ちょっと勉強してきたのですよ!
色々と候補ありまして、エムシュ、ブランシェ、ステラン、タスカンなどなど・・・。全部後期のフレンチモデルですが、やっぱり当初の予感通り(←予感はしていたのです)ブランシェにしよう。
エムシュは和声表現が得意。ラモーのパトロン、ポプリニエールが所有していて、もちろんラモーも弾いていただろう、という代物。非常に力強く、豊かな低音。これはばっちり好みで理想的とも言えます。で、初めはエムシュかなーなどと思っていました。多少、18世紀前半の軽めの曲にはくどすぎるかな、と思うこともあったけど。が、その低音を得るためにか、楽器の長さもとっても大きいのが、まろりーにとっては最大の難点。
ステランは、実はよく知らない。あんまりなじみがなくって…。多少小ぶりなチェンバロでした。その分、低音はエムシュに比べて弱く。低音域に執着のあるまろりーです。
タスカンは、チェンバロ最高峰と名高い、17世紀フランドルのリュッカースの改造を得意とした制作者モデル。実は、タスカン本人が一から作ったチェンバロは大した事がないのだとか、そうでないとか(笑)時々、自作をリュッカースと偽ることもあったとかなかったとか、結構愉快なチェンバロ(笑)そんな感じで、タスカン改造の元リュッカースはフランドル系の古雅な響きを残しつつ、フランス好みの華麗さも併せ持つとか。
で、ブランシェ。王室御用達でバランスタイプの優等生。高名なヴェルサイユに現存しているのもブランシェ。かっちり和声よりメロディラインの表現が得意。日本にあるオリジナルのブランシェを聞くと、ひたすら柔弱かと思いきや、本当は意外と低音も出たりする(らしい)、やればできる子なのだそう。フレンチだけどバッハだって十分弾ける、との太鼓判。こてこてのイタリアの曲はちょっと苦手そうな気もするけど(笑)ま、私もさりげに苦手だからな。中くらいの大きさ。特に晩年のフランソワ・クープラン、その甥っ子のアルマン=ルイ・クープランの所有楽器。というか、アルマン=ルイがブランシェの娘婿。という、語りがいのある経歴も魅力の一つ(笑)
なんか、結局落ち着くところに結論が落ち着いたな、と思います。チェンバロを持つとして、と真っ先に考えたのがブランシェの名前でした。単純に一番名前の聞きなれたモデルなので…。実際でも、まろりーのささやかな要求は満たしてくれそうだ、と思います。
それに、べたといえばべただけど、クープランの楽器と口説かれれば、やっぱりぐらっとくるでしょう(笑)
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