さて、ゲーテの「イタリア紀行」を借りてみた。
岩波さんのお世話になっているのですが、冒頭1ページに本気で吹きだしました。しかし、電車の中だったので心の中で。
Auch ich in Arkadien!
ゲーテ、この人馬鹿だ・・・!(褒め言葉)
最高。
ドイツ語は殆ど読めないけど、これなら一瞬で読める。
なんでもイタリア紀行の副題が、このAuch ich in Arkadien!なんだそうです。
プッサンの名画の中で、墓石に刻まれたet in Arcadia ego.アルカディアにも我(死を指す)あり。
この言葉をet ego in Arcadia.我もまたアルカディアにあり、と正々堂々と確信犯的に間違えるなんて・・・。
いや、間違えたのはゲーテが最初ではないだろうと思う。でも自伝とも言える渾身の作品での大音声は、「間違い」から「名言」に変えてしまった!
そうだよ、最終的に言いたいことは、その一言だよ。本当に、最高の馬鹿。ゲーテとはとことん気が合いそう。
そんな感じで、et ego in Arcadia.に補足して、そのたった一言の裏側にある18世紀のイタリアを説明するためには、前の日記の「エスキース(それ程のものですらない・笑)」を「タブロー」にしなければなりません。
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