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○なんせんす・さむしんぐ○

美術や音楽の感想とか、動物中心のイラストのブログ。

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ウェルギリウス♪ヴィルジリオ♪ヴァージル♪

頻繁に日記を書こうというそんな努力をしてみています。多分、三日坊主。

 いや、もう最近の頭の中は、フォルクレじゃなければ、ピクチャレスクかウェルギリウスとあらゆる牧歌(音楽・絵画も含まれる)――フォルクレでは補いきれない世界――なのです。
 プーブリウス・ウェルギリウス・マロー、結局、「牧歌」も「農耕詩」も「アエネーイス」も好きです。
 魔狼まろりーの名前は決してウェルギリウスからとった訳ではありませんが、命名時でも何か繋がるものがあったのかも知れません。偶然の一致ってやつです。


 さて、ゆっくり「アエネーイス」を読んでいますが、絵で見ているときはそれほど違和感を感じてはいなかったのに、文字で読むとあっと思うシーンがありました。
 アエネアスのママの美と愛の女神ウェヌスが、愛息子のために火と鍛冶の神ウルカヌスに武具を作ってもらいにいくシーン。
 よく画題にもなっていますが、そういえば、ウルカヌスってばウェヌスの正式な夫だったっけ…!
 それなのに、ウェヌスは不倫の子供の成功を願って本当の夫に大事なことを頼むって……(笑)絵ではそんなに意識しなかったけど、それって結構すごい、というか酷いことなんじゃ…?
 一応、気を遣って遠まわしに、トロイア戦争の時だってあたし貴方に無理な頼みごとしなかったけど、今回だけはお願い、アエネーアースの武器を作ってvvなんて言うウェヌス。
 当然最初は戸惑いつつ、しかし最終的には「そんな回りくどく頼まなくても可愛いお前のために作ってやるよ!」と快諾するウルカヌスは良い人です。
 ウェヌスの色仕掛けが効いたような気もしますが…(笑)本当、ウルカヌスって生い立ちから境遇から何だか可哀想になってきた…。がっかりエピソードが多いのが彼です。
 というか、そもそもウルカヌスとウェヌスって、どんな理由で結婚したんだっけ……ユピテルの采配だったはずだけど…何処に書いてあるかな。


 で、やっぱりユーノー様が素敵です。思いっきり悪役。 何だかイタリアが結構最近まで統一国家になれなかったのもユーノー様が度々昔の恨みを思い出すせいな気がしてきました。
 そもそもアエネアスに武器を作ってあげる必要が出来たのは、ユノのおかげというか、アエネアス率いる旧トロイア勢と、先住民イタリア勢との間に戦争が勃発したからなのですが、その戦争はユノが「私はこんなに偉大な女神なのに、ちっとも思い通りにならない!悔しい!トロイア恨めしや!そう簡単にイタリアに定着なんかさせてやらないんだから!!」という感じで、大人気ない腹いせに仕組んだものなのです。
 悪役の女といえば「危険な関係」のメルトゥイユ夫人ですが、ユノ様は夫人の比ではありません。夫人は自分とわずか数人の人生を破滅させたに過ぎませんが、ユノ様は夥しい人数を冥界送りにするのだから、人間大事にしないっぷりがいかにも神様っぽくていいですよね(笑)
 そもそもギリシア神話の魅力の1つは思いっきり自分のために行動して、その結果人間が不条理な目に合わされても、神様だから、って理由で許されるところだと思います。そういう姿を見るのは小気味いいです。しかも神様といえども計算間違えたり邪魔されたり、いつも思い通りにいくとは限らないのが楽しい。

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