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○なんせんす・さむしんぐ○

美術や音楽の感想とか、動物中心のイラストのブログ。

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いつものフランソワ・クープランへの妄想

何だかフランソワのクープラン氏に嵌った2週間。ええ、このブログ内では、きっと久々の登場かな。いや、普段から「我が腹心の(笑)」クープランはむしろ日常なのだけど、今回は特に第5オルドル。突然「L'Angelique(天使のようなひと)」が頭に降ってきて、そのまま延々リピート。で、そのまま同じオルドル内をうろうろ→第6オルドル抜粋→第7抜粋→第8オルドルの長大なパッサカーユで力尽きる、と(笑)
↓ 第8オルドルの「Passacaille」もついでにどうぞ。


 因みにパッサカーユは舞曲の形式の一つ。2拍目が重くなる傾向にある3拍子リズムで、そして同じバスをしつこくしつこくしつこく繰り返すもの。第7回めの変奏が、指をぎりぎりいっぱいに拡げないと弾けないから(むしろ鍵盤に指を引っかけて伸ばす勢い)とても疲れる。いや、曲全体でパッション&バイオレンスで緊張感半端ないから、やっぱり疲れる。
 いえ、クープランの楽譜はまとまっているから、ついついページをどんどん進めてしまう訳です。既にそれなりに弾けるものはそれなりに、まだ弾けないものも楽譜とにらめっこでとぼとぼと。

 

 「L'Angelique天使のような女」は動画の45分30秒から。
 もし、L'Angeliqueが人とすれば、多分、遠い人。とても親愛に思っているけど、どこか高いところにいて、触れ合う事はない人。
 恣意的だけど、ポーの大鴉の一節が思い浮かぶのです。「亡きリノアを思い出していると、香炉を揺らしながら舞い降りる天使の足音が、ちりり、と絨毯の上に響いて…」(ちなみに正確な抜粋ではないよ)
 何かしら、音が金色をしていて、多分、確言は出来ないけど、カリヨンが鳴り響くみたいな感じがして、それでちょっと非俗的というか・・・。

 晩年の「La Misterieuse(神秘的な女)」も亡き人を垣間見るような「遠い」感じが似てるとか思っている。

 これも、昔の人を懐かしく思い出して、そうするうちにその幻を見て、追いかけるけど、その分遠ざかっていくかのような、やはり触れ合うことのない人。(念の為言うけど、勝手な妄想です)穏やかだけど何処となくメランコリーな、そしてこの思わせぶりな繰り返しのサビ?のフレーズ。

 そして、この何曲かあとで「Les Ombres Errantes(さまよう影たち)」で、ふわふわ実体なく漂う「何か」を描いたりとか。
 

 
 これが妙に「リアル」だと思うの。この辺り、クープランさんは絶対見ちゃいけないもの見てる。因みに、標語が「憔悴して」だったり。この曲の終わり方、ハッピーエンドじゃないよねぇ?いやー大好きだわーこの暗欝な曲(笑)これも上手い事弾けるようになりたいものです。多分、力なんかさっぱりかけないで、最低限の動きで弾くんだろうなぁ…。もう本当、幽霊みたいに(笑)
  ただし、クープランさんはあまりにクラヴサンという楽器の精神そのものに頼り切っているので、電子ピアノだとこの曲、上手い事嵌らないのです。
 ちなみに、上記L'Angeliqueはピアノでも結構はまるらしく、電子ピアノでもなかなかの効果。
 その前に腕前の問題ですか、そうですか(笑)

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