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○なんせんす・さむしんぐ○

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ラモーの田園主題を弾いてみる

 普段、クープランとかクープランとかクープランとかフォルクレとか、フランスのクラヴサン曲をもっぱら弾いている割に、実は同類のラモーの曲って殆ど話題にしないまろりーです。フォルクレより有名かつ重要なのだけど(笑)
 というのも、結構難しくて、鍵盤を右へ左へ動きまわるような曲ばっかりで弾くのが正直しんどいからって、そんなに熱心に弾いてこなかったわけです。(←それを言うならフォルクレも重くてしんどいけど。)一応、ラモーの楽譜は全集で持っていますが。
 弾きもしないラモーの楽譜全集を持っている理由は、彼のクラヴサン合奏曲集の中の「ラ・リヴリ」という曲が大好きで、それをラモー自身がクラヴサンソロ用に編曲したものがあるから、なのです。
↓合奏用のラ・リヴリ。

 この優雅にして暗欝な雰囲気がたまりません。
 そもそも<クラヴサン合奏曲(コンセール)>はどの曲も最高に好きです!
 さて、本日はその他の曲もざっと弾いてみることにしました。
 結構、まろりーが特別に好む「田園主題」が多くて、とりあえず、田園ものを触ってみる。
↓ロンドー形式のミュゼット

↓ラ・ヴィラジョワーズ

 田園、いいなぁ!(笑)
 しかし、この田園、クープランの田園に比べると、より素朴で民謡のような俗気があって、本物っぽい感じはしますが、ルソーっぽいというか、それでも18世紀の匂いが確かにします。田園の名のもとにわざと素朴に作ってそれを賛美するかのような・・・。
 クープランの田園は、ナイーヴマンなその裏で、木立や草陰の中に、ダフニスとクロエーだの、アミュンタスとシルウィアだの、ティーテュルスだのモプススだの、浮世離れした牧人の幻影が、シルウァヌスやサテュロスと一緒に見えてくるような田園のように思えますが、ラモーのこうした曲の田園は、もっと現実に即した、観察に基づく田園のような気がします。
 それでも、現実に対して誠実だけれども、その観察は上から目線的で、田園の素朴さ、穢れの無さしか目に入れていないよう。ミュゼットやヴィラジョワーズの曲から聞こえる仄かな苦みは香辛料的なもので、後のゴッホとかが描いたような、労働者的な厳しさは見えていない。あの時代の人が追い求めた「真実」らしく、半分前時代の名残の願望が混じっている気がします。
 ・・・あくまで、ラモーを弾いた感じの自分の妄想です。
 それにしても、本当に指をよく動かさせる人です、ラモー。
 自身は「滑るように弾くべきだ。」なんておっしゃっていますが、こういう微妙に指が届かないような曲で、ばたばたしないように弾くには、きちんと反復練習がいるなー。楽譜を見てそれ通りに弾けるほど巧くはないので、指に動きをある程度は覚えさせねば。

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