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○なんせんす・さむしんぐ○

美術や音楽の感想とか、動物中心のイラストのブログ。

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日本スーパー巨匠バトル

 ギャグ漫画日和もじり。本当、そんな感じ(笑)

 で、コローを見たあとに東博は馬鹿みたいに巨匠を並べに並べた力任せな展示です。分かりやすくって楽しー。

 運慶快慶雪舟雪村永徳等伯長次郎光悦宗達光琳仁清乾山円空木喰大雅蕪村若冲蕭白応挙芦雪歌麿写楽鉄斎大観、コローのあっさり風味に比べて、濃いのなんの。

 例の日本巨匠対決展というなんとも俗っぽくてキャッチーな展示。キャッチーなものだから、むろん行きました。そりゃね、初めっから良いって分かっているから、良いって分かっているから期待はしないし、期待以上にはならないけど大満足できるだろうっていう観測。このラインナップで期待外れたら、美術館閉めた方がいいよ(明らかに過言)


 主なる目的はやっぱり等伯だったけどさ、前に見たときより綺麗に見えたー。屏風って斜めからの眺めもいいよねぇ。

 光琳の水文様とか印象的。そして、某和尚の影響で、ころころした日本犬の子供の絵をきゃんきゃんと呼んでしまう。きゃんきゃん可愛い。本当は狗子図(くしず)ってごっつい名前があるんだけど、きゃんきゃん。きゃいんきゃいんでも可。 

 応挙と芦雪の虎ラヴ。毛がふさふさしてて、そして漂うにゃんこ臭。そんなところに萌え萌え(笑)触りたい毛並み。そうジャポニスムといえば動物の絵だね♪こればっかりは同時代のヨーロッパは敵わない。

 そういえば、円空とか木喰って名前しか聞いたことなかったけど、初めて見れたなー。円空は、田舎のお土産みたいな素朴さ。いや、だからって田舎のお土産と同レベルって言っている訳ではないですよ!?(笑)円空って名前が格好いいよな(関係ない)
 木喰は、なんだかいかめしい字面に反してまろやか。笑顔最高ー。

 写楽もそんなに見たことなかったっけ。歌舞伎役者の絵を見るといつも思うけど、今の歌舞伎の人となんとなーく似ているような…気がする・・・?先入観か、本当に似ているのか。
 ご友人によれば、歌舞伎の女形っていうのは、今の乙女と同じく、○○様は美しいのvvって感じできゃあきゃあ言われていたらしいけど、写楽の女形の絵は、完全おかまだった(笑)いや、言葉が悪いね、女装した男でした。

 最後の大観でどーんと締めるの、けっこう素敵だったな。


 最後に、楽しい時を提供してくれた三郎丸氏に感謝。ありがとう。
 会話も弾み(笑)超楽しかった♪やっぱりアウトローは違うぜ(何それ)
 ときどき、上から目線だとか鬚男爵と同じ世界にいるとか言われたけど、別に、愚かなる庶民の皆様を啓蒙したいだなんて、思ってもいないですヨ? 仮に思っていたとしても、騎士道物語を読み過ぎて風車に襲いかかるような真似は致しませんってば。

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カミーユ・コローの思い出

 最近、美術館に立て続けに行っております。ので、新しくカテゴリー作っちゃお。

 そんな訳で、感想など。


 さる15日。三郎丸氏とデートvv

 とりあえず、なんか美術見に行こう、って話だったので、ちょっと興味のあった西洋美術館のコロー展へ。ちょっと綺麗そうでしょ?コローって。だって「銀灰色」のトーンだぜ。銀灰色って、なんて美しい色名。この色を見るためだけに行ってもいいと思うんだ。

 で、行って見た大まかな感想は、真面目な絵だな~…と。
 突出したところがあまり無いというか、すごいお堅い感じ。時々とても綺麗なんだけど、なんだか、ちょっと物足りない感じ…?部屋に飾るにはいいけど、それが固まって何点も並んでいるとなると、見た目はとっても地味。
 まあ、見た目だけの問題なので、それが決して悪いとは思っていませんが。

 コローって天才型じゃあないんだろうな。同じ風景画ならモネのが個性的で華やか、人物画だったら、ルノのが上手いし、一緒に付け合わせで来ていたシスレーの町並みの絵の方が雰囲気があった。

 あまり内容は事前に確認して行かなかったので、意外にコローの図版とかで見たことのある代表作が沢山でボリュームは満点。
 やっぱり有名なのは素敵だ。有名だから素敵なんじゃなくて、素敵だから有名って感じ(笑)

 やっぱり、ヴィラ・デステの絵は綺麗ー。灰色のセンスがやっぱり初期から素晴らしいんだよね、きっと。このティヴォリってよく画題になる土地は、いったいどんな所なんだろうな。フラゴナールも描いてた…。

 さり気にその隣に、ドニと並んでいた噴水盤の絵が大好きです。なんだろう、噴水盤っていうアイテムそのものが、妄想で大好き。水の滴る音とさ、その滴る水とさ、決して空間の端っこじゃなくて真中に置かれるべき、イメージの上だけでもすっごく綺麗なんだ。まろりにとっては水琴窟と同じ他界のイメージがある。まったく個人的なロマンだけどねー。

 「傷ついたエウリュディケ」の絵が結構好きだったな。ってそれってエウリュディケさん、蛇に噛まれたってこと?死んじゃうじゃん!ま、いいや。コロー好みの逆光。その隣のディアナ像を三郎丸氏は気に入っておりました(際どい内輪ネタで笑)俺は、ディアナだったらもっと理想的にしちゃった方が好き。ディアナは普通の女じゃないのさ(何世紀前のものの見方だ)

 でも最後の思い出系は、うん良いよね。一番最後のちょっと不穏な雰囲気の作品が、ポストカード化されてひどいことになっていたけど(笑)真黒に潰れていた。

 お土産にお買い上げしたポストカードは、例の噴水盤と、有名所。モルトフォンテーヌと、ヴィラ・デステ。一番欲しかったのは、付け合わせでやってきた面々(シスレーとアンドレ・ドラン)だったんだけど、さすがにポストカードにはなってなくって。ちぇー。いつだってお気に入りはポストカードにならない。


 さて、その後お昼を食べて、東博へはしご。

 そんな訳で続きは次の記事へ。

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柿右衛門と鍋島!

 出光美術館へ、鍋島・柿右衛門展に行って来ました~。なんと初日に。

 ああ、でも、鍋島は本当いいよ鍋島鍋島。
 何が良いかって・・・…やっぱりデザインかな。かなーり直球勝負なのに暑苦しくなく大胆でお洒落。お皿の真中で構図をぶった切ったりとか、野菜をはみ出る位大きく描いたり、有り得ない素敵さ。
 でもって、隣の柿右衛門と比べると、すんごいテンションが高い(笑)
 柿右衛門は「余白の美」なんかがかなりのウエイトを占めている感じがしますが、もちろん鍋島にも余白はすごい計算されていますが、なんだろう、柿右衛門の落ち着いた雰囲気に対して、鍋島のアグレッシヴさというか。アグレッシヴなのに、全然鑑賞者置いてけぼりじゃない。

 べた褒めですよ? 世界最高の美術品といっても良いくらい好き!
 柿右衛門もど派手な古伊万里も好きだけどねー。でも、柿右衛門もそれっぽい有田も、現代でもちゃんと商品として売られているからねー。図案の珍しさの点で、鍋島ー。

 面白かったのは他国との比較かな。日本の磁器っていうのは朝鮮舶来の技術であったわけで、当初は磁器後進国だったわけで。
 だいたい同じ時代の、中国は景徳鎮の磁器が、かなり上手いのが比較できた。本当、当時の中国の技術は凄い。日本のに比べると、はるかに繊細で、瑠璃釉なんかは追随を許しませんでした。
 後々、かの景徳鎮も柿右衛門の意匠を真似たりするけど。

 で、柿右衛門はそもそもヨーロッパ向けの輸出品で、お金に糸目をつけない連中に売りつけて外貨を獲得していた訳ですが、ヨーロッパでも頑張ってコピーしようとします。
 代表がマイセンだったり。

 今回の展覧会では、ドイツ・マイセンの柿右衛門写しやイギリスはチェルシー窯の柿右衛門写しも出ていました。
 流石は、ドイツ、ほぼ完璧に、見分けがつかない程コピーしてみせます。青が洋風の黄緑になっているのもあったけど。
 が、イギリスのが・・・・・・。図柄はしっかり写しているのに、お皿の縁の余白が我慢できなかったのか・・・・・・、サクラっぽい、可愛いお花模様を一周描いてしまったら、様式が全然合っていないし、そもそも形や並びががたがたで、すんごいフリーハンド感がするしで、素朴とか可憐とかいえば聞こえは良いけど、正直、とってもださい。なんだろう、失敗しちゃった昭和レトロとか、その位……?
 やっぱりイギリスは絵が下手なのかしら(笑)

 そんな訳で、この展覧会のMVPはイギリスの柿右衛門写しだと思います(笑)

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世界の平和にも経済の危機にも何の貢献もありません

前回までの簡単なあらすじ↓

 素敵な羽ペンを作る為には、テンパリングというペン先となる羽軸を焼き締める作業が必要である。
 前回羽ペンを作る際、見よう見まねでケーキ型に入れてオーブンで焼いた砂に一晩水に浸けた羽を突っ込んでテンパリングを施してからペン先を削ってみたが、あまり上手く行かなかった気がする。


そんな感じで、羽ペン作りのためのまろりの特に根拠のない仮設。

まるいち。
 イメージ的に、水に浸した羽を突っ込む砂は、乾いているような気がする。
 前回はオーブンで焼いて取り出したら、ほかほかと湯気が立っていた→中に湿気がこもっている。
 そんな訳で、砂を乾かすために、二度焼きを試みる。

まるに。
 イメージ的に、砂で羽軸を焼き締める作業に使う砂は、目が細かいといいような気がする。
 どうせ川砂も余っているし、この際だから、乾かしがてら、ざるで大きな小石を取り除いてみることに。


 根拠は本当にないけどね!
 そんな妄想から、焼かれた砂をざる(料理用)でざらざらと動かしながら、自分はなんて時間を無駄にしているんだろうとほくそ笑みつつ、無意味で単調な作業がなんとも芸術的(笑)に感じて妙な恍惚感に浸っている内に、作業は完了。

 やっぱりケーキ型(もちろん料理用)に容赦なくさらさらの砂(手触りがいい☆)を流し込んで、前回同様、180度のオーブンで約20分。

 微妙な空き時間だから、放っておいた朝ごはんの洗い物をして、洗濯まで済ましておいた。こんな現実とは何の関係もない行動がちゃんと日常生活に溶け込んでいますな(笑)

 で、焼きあがった砂に前日から水に浸かってた羽を突っ込む突っ込む。
羽を水につけていた → Image288.jpg

今度はどうかな。
 鴉、鳩、鴎、鳶…やっぱり何か作品ぽくなりました☆←無理やり「芸術活動」と結び付けようとしているらしい

 こんなに手間をかけてみても、鴉や鳩じゃあいい筆記具にはならなそうだな。

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足の絵、サンジェルヴェのクープランのオルガン

 フランス旅行補遺。

 サン・ジェルヴェ・サン・プロテ教会の裏手にある、モナスティカ(モナスティクだったかも?)というお店。
 修道院の経営している(多分)、修道院で作ったジャムとかクッキーとか、アロマオイルとか、蝋燭(宗教用?)とかナチュラルな感じの雑貨とか、宗教関係の書籍や宗教画ポストカード、とうぜん、サン・ジェルヴェのポストカードとかが売っているようなお店なのですが。
 そこに、右から「○△□」と表紙に書かれたノートを発見。その見覚えのあるゆるーい筆さばきは…。
 仙厓和尚、こんなところで何やってんの…!
 と思わず胸中で呟きたり。
 いや、一見馬鹿みたいな落書だけど、本当は宇宙を現している(らしい)深遠なる禅画なんだっけ、確か…。
 それにしてもHOKUSAIでもHIROSIGEでもなく、仙厓か…。侮りがたし和尚…。


 あと、ついでだから、写真。 
asi.jpg
 
 見てもっとも感動した絵の一枚。ちょいと色々写りこんじゃっていますが…。誰が描いたんだろ、これ!感動というよりは、衝撃、というか笑撃というか。いや、やっぱり感動。
 足とわずかな小道具だけでこれだけ語れるとは…。というか、これだけを額縁に入れてあるセンスが凄い!
 切られたのか、もともとこういう絵なのか、誰がいつ描いたか由来が知りたくてたまらないけど、現地ではよく分からなかったんだ…。
 現地でもよく分かっていないのかも?一見サインもないしねぇ。タイトルさえ分からないので、とりあえず「足の絵」とそのまま呼びます。色とか筆致とか雰囲気とか18世紀のものじゃないかとは思うんだけど…現代の誰かだったりして。
 
organ.jpg 
 パリ最古を誇るサン・ジェルヴェ・サン・プロテ教会のオルガン。あの、例の、クープランのオルガン。
 昔はふいごを人力で動かすけど、今はどうなんだろう?
 こんな立派な教会だとは思わなかったよ…。クープラン一族が務めたという教会専属オルガニストって、結構偉い人だったのかな。 

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