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○なんせんす・さむしんぐ○

美術や音楽の感想とか、動物中心のイラストのブログ。

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音楽漬けだった一日

 前の日記について、両者の間に鞦韆をば吊り地に足つけずに揺々すれば楽しかろうとフラゴナールが言った!
フラゴナール<ぶらんこ><ぶらんこ>
 幻聴です(笑)前回同様いつもの言葉あそび。あるいは、フラゴの絵を見てほしかった。さて、以下本文。

 あの最後の暖かかった日、色々な偶然が少しずつ重なって、音楽漬けの一日を送ることになりました。
 至福のひと時です。この思い出とときめきを胸にひと月暮らせます。

 が、音楽は薬、とフェルメールは言います。
フェルメール<音楽の稽古><音楽の稽古>
 けれど、プチ腱鞘炎には効かないようです。消化器系とかには案外効くと思うのですが。(因みに、蓋には「音楽は喜びの友、哀しみの薬」と書いてあります。)
 本当、2月に入ってから忙しくて、腕の疲労回復が間に合わない。でも、手を使うのが趣味なので、趣味優先の人間としましては、仕事をさぼる以外、対策が思いつきません。
 腱鞘炎なんて、ピアニストみたいで格好いいでしょ!(強がり)
 しかし実際は、これはムーサではなく、メルクリウスのために負うのです。


 さてそのときに拝聴しました御言葉をメモしておこうと思います。

 音楽と人間との距離感について。一つの考え方。
 演奏家は曲に仕える存在であって、曲の持っているものを最大限に引き出すべきである。
 石の中に彫刻が埋まっていて、それを掘り出したにすぎないとミケランジェロは言うけど、音楽もちょうどそのように楽譜から紡ぎ起こすこと。
 それを個性というもので捻じ曲げるとはおこがましい。
 

 ここまで極端な言い方ではなかった気もしますが(笑)こういう考え方は自分には非常に受け入れやすいものです。
 自分の個性というものをどうしても信用出来ない。
 自分の個性という尺度は何とも頼りなく、まろりーはもっと確かなものを求めています。絶えず、字を読み、絵を見て、音楽を聴くのは、多分、その一環。つまり、もう既に在り、多くの人も何らかの色々な評価しているもの。
 他人の個性はもっとつかみようがない。まろりーにはどうする事も出来ない世界、判断停止する対象です。
 まろりーは自分の個性を賛美しないけど、貶めることもありません。なぜなら、個性がそういう判断の基準ではないから。ときどき、「個性」なんて概念があるのを呪いますけど、それは、ルネサンス時代の人が、前の時代の美術をゴシック(野蛮)と呼ぶような、それ程度のちょっとした反発心、天の邪鬼です。
 ちなみに、独特であることと個性的であることはイコールと思わないので、まろりーが独特なのを評価しないとは思わないで欲しい。ただ、自分独特!とか思っていて、そのつもりで普通のことを独特調に言ってたりして、さらにそれで人に褒められたりしていて調子に乗っていたりすると、ちょっと妬ましいだけだよ(笑)!

 上のようなことを考え、自分の音楽的ポリシーとして弾いたりとかはありません。曲を正確に読む知識と最良の技術が無いのが主な原因。
 まろりーはただ曲の向こうにある世界観を見たいのだよ。言葉に出来たり出来なかったり、絵に置き換えたりられなかったりの音楽。

 パルナッススに登れば、向こうにアルカディアも見えよう。

 さて、新しくフレスコバルディとルイ・クープランの楽譜をもらいました。
 フレスコバルディは、結構昔の人かと思いきや(おそらく、フレスコ~なんて語感がボッティチェリとかを想起させるのです)、カラヴァッジョより結構な年下で、テル・ブリュッヘンの方が年は近いくらい。
 テル・ブリュッヘンは、音楽主題の絵を良く描いたけど、鍵盤楽器の絵は、つまり中、上流階級の室内は多分、描かなかった。けどイタリア修行時代に、フレスコバルディの音楽も聴いていたのかな。テル・ブリュッヘンの音楽を探すこと、それは自分の空想の課題だったりします。
テル・ブリュッヘン<フルートを吹く少年>テル・ブリュッヘン<合奏>
左;<フルートを吹く少年>、右;<合奏>

 ルイ・クープランは、あまり沢山は聴いたことがないのだけど、あの人、超格好いい!叔父上最高。(ルイさんはフランソワさんの叔父さん)
 しかしちょろちょろ弾いてみると・・・本当に手が大きかったようで、1オクターヴ+3度を余裕で同時に押さえています。しかも頻繁に。
 何曲かはルイ叔父さん(←自分の家族みたいに呼んでみた)の入ったCDを持っていたはずだから、とりあえず探して聴いてみよー。


さて、次こそは、ゲインズバラ祭りの近況を報告したいんだけど、いつになることやら。1月あたりから書こうと構想しているのです。ゲインズバラ、まだ祭っています。
この日記は、ゲインズバラの図版が充実しています☆
ゲインズバラ<シェリダン夫人>ゲインズバラ<シェリダン夫人>
 

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禁じられた庭

 Jardin d'Interdit買ってやった!禁じられた庭という名のジバンシィの香水。
 タイトルからしてまろり好みですが、香りも好みです。甘さと爽やかさが丁度いい。

 いやね、最近急に忙しくなって、ストレスがたまりまくりです。むしゃくしゃして買った。香りで多少は気を変えようという魂胆。

 香水は集めません。買いたいなと思うのは、だいたいこの香水だけだと思います。

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好みについて

久々にバトンを頂ました。

<好き嫌い色々バトン>

●1.好きな食べ物を5つ教えてください。
ポーム・ダムール(蜜りんごをチョコでコーティングしたお菓子)
マカロンかダックアーズ
オムライスかハヤシライス
チーズ
最近何故か舞茸が好き。

●2.嫌いな食べ物を5つ教えてください。
セロリ、里芋、柿、生えび・生いか、さやえんどうとか、グリーンピースとかピーマンとか。
苦いの、辛いの、ぬるっとしたものが嫌いな傾向。
ぬるっとは駄目だけど、ねばっとは平気(笑)

●3.好きな飲み物を3つ教えてください。
紅茶、緑茶、ジンジャエール

●4.嫌いな飲み物を3つ教えてください。
コーヒー、牛乳、酒類

●5.好きな場所を教えてください。
中庭。近世、近代建築のもいいし、中世建築のもいい。
やっぱり美術館や博物館。
昔の豪華な邸宅。整った庭。
石油ストーブの前。あの石油の匂いも暖かくて堪りません。
植物園とか、森とか。
妄想なら、田園と果樹園(笑)

●6.嫌いな場所を教えてください。
昔の邸宅の中でも、アールデコと大正建築は苦手…。
博物館といえども、江戸東京博物館の再現展示が苦手…。
あとは寒いところ

●7.好きな本、または本のジャンルを教えてください。
ウェルギリウスの「牧歌」とキネの「さまよえるユダヤ人」(笑)が今一番のお気に入り。
もっと軽いのなら、ラクロの「危険な関係」か涙香の「白髪鬼」でしょう。
戯曲形式は結構好きみたいで、ハムレット、シラノなど。
若干、重いめの読み口が好き。

●8.嫌いな本、または本のジャンルを教えてください。
嫌いなのはないかなー。興味がないだけで・・・。 
まあ、語彙が下品なやつとかは嫌かな。

●9.好きな動物を教えてください。
そもそも猛獣はどれもいいと思うのです。鳥はスズメやメジロ、からす、ひよ、むく、つぐみ、シジュウカラ、とんびなど都会の一般的なもののほかは、猛禽ことにヘビクイワシが大好きです。ミサゴは特別格好いい。あと、ケツァールの雄は夢。アジサシとか海鳥は長い翼が優美です。
偶蹄目ならクーズーとマーコール、バーバリシープあたり。猿の類ならアビシニアコロブス。しかしハマヌンラングールとかワオキツネザルも可愛いよね。ジョウガラゴって猿の仲間だっけ、あれも可愛い。カピバラやアルパカは否定できないでしょう。ミケリスとか姿より名前が可愛い。
・・・長くなりそうだからこの辺で止めておきます。

●10.嫌いな動物を教えてください。
虫はやっぱり、ちょっと・・・。
でもマエストロ・ヴィルジリオのおかげで蜜蜂には超好意的(笑)

●11.好きな教科を3~5つ教えてください。
図工(美術)、国語 理科(小学生レベルの)かなー。
理科はとくに天体が得意だった。今はもう忘れたけど、小学生時代は天体関連でギリシャ文字(アルファからオメガまで)も覚えてたもの・・・。
大学だったら美術史以外はラテン語の授業が好きでした。

●12.嫌いな教科を3~5つ教えてください。
算数、数学、化学
嫌いというより、苦手。完全文系です(笑)数学的な頭がないのね。マイナスや代数という世界が操れないんだ。決して嫌いではないのです。受け入れる余地は心にあります。

●13.好きな曲、または曲のジャンルを教えてください。
なんだかんだクープランが総合一位。一番沁みる。フォルクレを偏愛します。バッハは一番テンション上がります。しかし難しくて弾けない。ラモーのクラヴサン合奏曲。
全体的には低音のもの。ミュゼット形式のものや牧歌的なもの。
とかいいつつ、最近重いのばっかり弾いてます。重いのもいいよ!
通奏低音にはガンバ、チェンバロにギターかリュートが加わると良い。

●14.嫌いな曲、または曲のジャンルを教えてください。
ショパンの木枯らしのエチュード。ベートーベンの悲愴の第3楽章。具体的だ(笑)
あとは、上手くもない喉でがなり立てる歌。暑苦しい声の歌。単調な歌。妙にメッセージ性の強い説教臭い歌。

●15.好きなテレビ番組、またはテレビ番組のジャンルを教えてください。
「世界の名画」的な美術系の番組ー。今日はダビンチでした。
世界遺産探訪とかもいい。
あとはNHKの「ダーウィンが来た!」

●16.嫌いなテレビ番組、またはテレビ番組のジャンルを教えてください。
ごめん、野球中継は邪魔…。
無論、芸能人だけが番組内ではしゃいでいる番組。

●17.恋人、友達になりたい好きなタイプを3~5つ教えてください。
教養人。
せめて美的なものを愛する心を。
本をよく読むと親近感が湧きます。
ご飯をもりもり食べる人は所謂「好みのタイプ」。好感度すごい上がります。
全体的にラッキーな人。

●18.恋人、友達になりたくない嫌いなタイプを3~5つ教えてください。
壊滅的なまでに自己否定的で根暗な人。
自分の外側の世界を受け入れられない人。理解は出来なくてもいいから、許容はして欲しい。
がりがりの肉食系男子で女性に対してがつがつしている人。正直怖い!

●19.自分がしたい、またはしているファッションを教えてください。
わりとクラシカルなものが好きです。ブリティッシュ・トラディショナルがちょっとずつ増えているような気がします。
が、ギャル風も取り入れてもいい。バランスと色彩とテイストが合致していて自分に最低ライン似合えば、なんでも。
しばしば、この「色」を所有したいという欲求からテイスト無視で色買いします。
しかし、明らかに質の良いものと分かる上等で上品な服を沢山持ちたいです。
上物は結局、無理をしないでも格好よく見えるものです。

●20.自分がしたくないファッションを教えてください。
自分に似合わない服ならすべて

バトン元さんと同意見なのでそのまま採用!(笑)
あとはあまりに下品で汚いもの。

☆最後に回したい人をご自由にどうぞ。
暇な方、ご随意に

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ヴィオルを弾くポメラニアンのための素描

 
ポメラ・ダ・ガンバ

ああ、この落書きは自分の描こうと思うものの2割だって描けていません。描こうと思ったのはこんな絵じゃない。創意への試みはいつも成功するとは限りません。縦構図の方がよいかも知れない。
 

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夢日記~川下りの冒険~

 いつものように、まろりーの夢は定石どおりのべたべたな展開を見せます・・・。


 仲間4人でボートで川下りの旅に出ました。
 下流は果ての見えないほど真っ直ぐ、幅も遥かに広がる大きな川、流れは速くなく、岸辺には葦が生え、朝焼けの空、金色の空気のなかで、のんびり談笑などを交わしながらの出発です。
 途中しばらく行くと、靄のかかった上流から騒々しい陽気な音楽が小さく聞こえて来て、段々大きくなり、やがてぼんやりと、それからはっきりと、音楽の主が姿を現します。
 正体は骸骨頭のカラベラ・マリアッチ。カラベラというのは、南米でお盆の度に甦っては大騒ぎする生ける骸骨。派手なソンブレロを頭にかぶり、派手な布を肩に掛け、派手な帯を腰に巻き、アルマジロのギターを掻き鳴らし、ヴァイオリンひいひい言わせ、曲がったトランペットを吹く、も愉快だけど不気味な連中です。
 彼らと共に、あたりは靄がかかり、靄の中に彼らがいます。
 そんな陽気な死人連中の乗る船が、川の流れに流されるまま、我々の舟に近付いてきます。
 あまり関わらない方がいいと逃げてみたら、行く手に板を浮かべただけの簡単な浮き橋があって、我々の舟はそれに引っ掛かってしまった。仕方なく、舟から浮橋に降りて舟を持ち上げて橋を越えさせようとしている間に、カラベラのマリアッチがすぐ横をゆっくり、いかにも死者の舟といった様子でこちらに無関心にすうっと通り過ぎていく。
 顎のかたかた言う骸骨の顔は、常に陽気に不気味に笑っています。舟で音楽を鳴らしながら死んで、魂を無くしてもなお鳴らし続け、そのまま白骨化してもまだ鳴らしているようです。奏でる音楽は愉快ですが、機械仕掛けのはりぼてのように動きは硬直しています。
 段々と、愉快な音楽は川下に小さくなって、カラベラ達は靄の向こうに滑るように行ってしまいました。
 それからしばらく、何事もなく川を下っていくと、少しずつ川幅が狭く、流れが速くなり、静かで舟の進む音しかしなかった水音も、騒がしくなってきました。
 流れはどんどん速度を増し、急流から激流へと変わっていきます。と、前方に流れを直角に遮るような断崖絶壁。崖は激しい流れに絶え間無く削られて、大きくえぐれています。
 みるみるうちにボートは崖に近付きそのまま激突するかと思いきや、舵をきって崖と平行になっていた舟は、崖にぶつかり勢い余って上に昇る水の力で、岩壁を川底にして横ざまに滑り、転覆するも、破壊を免れたのでした。
 崖を過ぎると嘘のように広く穏やかになり、幸い溺れずにすんだ。
 また下ってゆくと、ようやく元の場所、つまり舟が出発した葦の茂る桟橋に戻ってきました。夕焼けの金色の空気のなか、無事を祝い、仲間と別れました。
 帰り道、見知った村人に会いました。
「おい、」
「やあ。」
「今まで5日間も何処をふらふらしていたんだ?」
「5日だって? ふうん、一日も川にいなかったけど、こちら側ではそれくらい経っていたか。」
 川はいわゆる異次元で、普段暮らす世界とは時間の流れも異なることをすっかり承知していて、村人の質問にも驚きません。
「以外とずれていないね。5年じゃなくて良かった。」
 そんな風にして、夢の中で夢から覚めると、自分は湖の岸辺近くをぷかぷか浮かぶボートに木漏れ日を浴びながら寝そべっていて、隣に奥さんが寝息をたてている。
 深いエメラルド色の大きな湖で、鏡のように四方の濃緑の森を写している、この辺り見える限り一帯は自分の土地で、ささやかな家が湖畔に建っています。
 昔はあんな大冒険もしたなあと、妻の寝顔を見ながら懐かしく思うのでした。

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なんせんす・さむしんぐ

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